ルパン三世:山寺宏一ら新キャストが語る「重圧と敬意」

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新たな“ルパンファミリー”の(左から)山寺宏一さん、浪川大輔さん、栗田貫一さん、小林清志さん、沢城みゆきさん

 キャスト陣を16年ぶりに変更して制作されたアニメ「ルパン三世」の新作テレビスペシャル「血の刻印~永遠のmermaid~」(日本テレビ系)が2日午後9時から放送される。放送40周年を迎えた“ルパンファミリー”に加わった新たなキャストに「ルパン」への思いを聞いた。

 「ルパン三世」は、モンキー・パンチさんの同名マンガが原作。71年からテレビシリーズ3回、劇場版6作に加え、89年からは2時間のテレビスペシャルを不定期で放送している。

 放送40周年という“ルパンファミリー”だが、主人公のルパン役を務めた山田康雄さんが、劇場版アニメ「くたばれ!ノストラダムス」(95年)の製作中に亡くなり、栗田貫一さんに交代して以降、キャストの変更は行われていなかった。しかし今回、1年以上にもわたるオーディションを行い、ルパンの永遠のライバル・銭形警部を「山ちゃん」の愛称で知られる人気声優の山寺宏一さん、石川五ェ門役を浪川大輔さん、峰不二子役を沢城みゆきさんがそれぞれ務めることになった。なお、ルパン役の栗田さん、次元大介役の小林清志さんは続投する。

 「基本的に、(ルパンに)どハマりの大ファンだった」という銭形警部役の山寺さん。これまでもゲストキャラクターの声でルパンシリーズにかかわったことはあったものの、「できるわけがない。そもそも自分自身が納得できないんじゃないか」とオーディションの話も断ろうと考えた。しかし、「大切な作品だし、新しい世代にも魅力を知ってほしい作品。誰かがやるのであればチャレンジしてみよう」と思い直しオーディションを受けたという。その結果、銭形警部役に選ばれたが「大変なことになったぞ」と大きな不安に襲われたという。「新世紀エヴァンゲリオン」でのクールなスパイ・加持リョウジ役から「それいけ!アンパンマン」のめいけんチーズまで、「七色の声を持つ男」と言われるほど幅広い役柄を演じる実力派だが、スタジオで銭形警部としての第一声を発する時には「汗が止まらなかった」と話す。

 プレッシャーは他のキャストも感じていた。

「オーディションに声をかけていただけるだけで光栄だった」と語る五ェ門役の浪川さん。前任の井上真樹夫さんが務めたさまざまな作品も見てオーディションに臨んだが、「手ごたえは全くなかった」という。子役時代から声優を務め、芸歴27年という浪川さんだが、「作品の(歴史の)方が自分よりずっと上。本番を迎えるのが怖かった」と振り返る。不二子役の沢城さんも「オーディションの準備で前の作品をたくさん見たんですが、セクシーな不二子も可愛らしい不二子もすべてのパターンを(前任の)増山(江威子)さんがすでにやっていらっしゃる」といい、「だから『私の不二子を聞いてください』と言えず打ちのめされた」と話す。

 しかし、そんな新キャスト陣を温かく迎えたのが栗田さんだった。16年前に山田さんからルパン役を受け継いだ栗田さんだが、ファンからの風当たりが強かったという。しかし「“レジェンド(伝説)”の(声優の)皆さんに温かく迎えていただいたし、育てていただいた」と語る。いまでも収録の10日前から山田さんが演じたルパン作品を繰り返し鑑賞し、「山田さんの温度になるまでまねる」と、山田さんへの敬意を持ち続けている栗田さんは、新キャスト陣を集めて一席設け、キャストたちの不安をくみ取ったという。「ものまねがきっかけで山田さんからバトンを受け取った私とは違って、新しいキャストの皆さんはいずれも一流の役者さん」と謙そんしながら、「とてもしっかりとした“核”を感じるんです」とエールを送る。

 新キャストに共通しているのは、銭形警部役の納谷悟朗さんら前任のキャストへの高い敬意だ。山寺さんは「『やらなきゃいいのに』と言われるでしょうし、長い時間がかかるかもしれませんが」と前置きしながら「『違うけどいいじゃん』と思っていただければ」と話す。「作品に入り込んで見てもらうのが一番だし、誰が演じているかは関係なく最終的に作品が面白かったと言ってもらえれば声優冥利につきる」としたうえで、「だからこそ半端なものを見せられないという気持ちで作り上げた」と収録の感想を語る。新たな“ルパンファミリー”の船出に注目したい。

 テレビスペシャル「血の刻印~永遠のmermaid~」(日本テレビ系)は、2日午後9時から日本テレビ系「金曜特別ロードショー」で放送。 (毎日新聞デジタル)

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