はじめの1巻:「山賊ダイアリー」 現役猟師が日々をつぶさに 獲物の解体や調理法にも注目

マンガ
岡本健太郎さんのマンガ「山賊ダイアリー リアル猟師奮闘記」(講談社)1巻の表紙

 1巻が発売されたコミックスの中から、編集部と書店員のお薦めマンガを紹介する「はじめの1巻」。今回は、「イブニング」(講談社)で連載、現役の猟師でもある岡本健太郎さんが自らの猟の様子をつぶさに描いたマンガ「山賊ダイアリー リアル猟師奮闘記」です。

 岡本さんは岡山県の山中で、銃やわなを使って鳥獣の猟をする現役猟師。猟師だった祖父から動植物の知識やわなの作り方、魚の取り方などを教わり、自然に猟師となることを選んだ。09年5月に空気銃を手に入れ、その年の11月に初めての猟を成功させた岡本さんは、自宅で獲物の羽をむしって解体。ガスコンロのグリルで焼いて祝杯をあげる。そして猟友会のメンバーと交流しながらカモやハト、農家の頼みでカラスなどを撃って食料にし、イノシシを捕獲しようと罠を仕掛ける。

 ◇編集部からのメッセージ 講談社イブニング編集部 畑山真弓さん 「血抜きや内臓の下処理、調理法も見どころ」

 基本的に作中のエピソードはすべて実体験。物語の作者兼主人公である岡本健太郎氏が、猟場の出来事を淡々と時にコミカルに描いていきます。愛用の空気銃 (エース・ハンター)と自作のわなを駆使し、鳥や獣を仕留める。静かな語り口が、より一層リアルな情感を伝えています。独特の読み応えを味わってみてください。

 そして、お楽しみはなんといっても仕留めた獲物を食べること。たとえ「山賊!」とののしられようと、自ら捕った獲物をさばいて食べるという自給自足生活に憧れる人もいるのではないでしょうか。登場する獲物は、ウサギ、ハト、カモなど。ジビエ(野生肉)料理日記としても楽しんでいただけると思います。作中では害鳥駆除で手に入れたカラスでさえ食べちゃいました。血抜きや内臓の下処理、調理法も見どころです。「山賊ダイアリー」を読んだ後は、飛んでいる鳥もうまそうに見えてくることでしょう。

 遭難しかけたり、氷点下のもと池に入って獲物を回収したりと、時には危険な目に遭いながら、猟師仲間と共に“新米ハンター岡本”が過ごしていく日々。狩猟免許の取り方、銃の扱い方など、猟師という職業についても知ることができます。都会にはない生活を味わえる、類を見ない無二のマンガです!

 ◇書店員の推薦文 恵文社バンビオ店 宮川元良さん 「猟の楽しさ、ルールなどを教えてくれる」

 この作品はまるで、友達が猟をやっていて、それを話して聞かせてくれているような手軽さで、猟の楽しいところ、ルール、自然のこと、獲物をおいしく感謝していただくことなんかを教えてくれます。そして著者がすごい! 現役猟師兼マンガ家なんてきっとこの方だけ。捕れた獲物のため冬の湖に入ったり(死ぬよ!?)、カラスを食べたり、マムシを食べたり。それが日々の中のひとコマだと感じられる力の抜け具合。男として、鉄砲を撃つ、という行為に対しても、ちょっと興味をそそられたり。著者の岡本健太郎氏の今後に興味津々の一冊です。

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