アニメ質問状:「つり球」 「ふんわり」でちょっと不思議な世界観

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 話題のアニメの魅力をクリエーターに聞く「アニメ質問状」。今回は、神奈川県の江の島を舞台に、「釣り」と「宇宙人」をテーマにした青春ストーリー「つり球」です。アニプレックスの南成江プロデューサーに作品の魅力を語ってもらいました。

 −−作品の概要と魅力は?

 高校生の男の子たち4人が釣りを通して友達になっていく物語です。が、「男の子たち」と一言に言ってもその中には宇宙人がいたり、25歳のインド人がいたり……と少し変わった設定になっています。あとの2人もコミュニケーションが極端に苦手だったり、ちょっととっつきにくそうだったり……。個性的な面々が出会い、なぜか釣りをすることになるのですが、それが実は大きな出来事へとつながってゆきます。そんなストーリー以外でも、本作は個性的なキャラクターたちの活躍と、空の描き方などをはじめとする独特の画面世界が魅力だと思っています。

 −−アニメにするときに心がけたことは?

 作品の世界観、雰囲気については非常に気を配っています。

 キャッチコピーでも挙げている、「釣り」「高校生」「宇宙人」を合わせて一つになったものを生み出したいと考えていますが、それら個々の要素をまとめる「ふんわり」とした世界観を心がけています。脚本会議中も、シリアスな内容に行き過ぎてしまいそうな時は、監督から「そこはふんわりで!」と注意が入ったりしていました。

 −−舞台が「江の島」ですが、この地を選んだのはなぜでしょう?

 取材に何度も足を運びやすい場所……ということで、関東で舞台を探していました。最初のころは、まだ海釣りでいくか淡水の釣りでいくかすら決まっていなかったので、海も湖も、さまざまな場所を候補に挙げ、実際に取材にも行きました。そんな中で行った江の島は、小さな島の中にさわやかさとレトロな雰囲気がギュッと凝縮されている感じがして、その魅力に一発で引かれました。皆で最寄りの駅から歩いていき、島が見えた瞬間、「あ、いいね」と。島を囲む“空気感”がとても魅力的でした。島自体にも良い意味での混沌(こんとん)とした雰囲気があり、ここならばハルたちが生き生きと動いてくれるのではないかと思い、舞台として決定しました。

 −−作品を作るうえでうれしかったこと、逆に大変だったことは?

 オリジナル作品ですので、やはりゼロから物語を作ってゆくのは非常に大変でした。前述の「釣り」「高校生」「宇宙人」のバラバラの要素を入れて「青春」を描くのは決めたとして、じゃあ具体的にどんなストーリーで、どうやってそれぞれの要素がお互いに絡んでいくのか……。シリーズ構成の大野敏哉さんと脚本の大西信介さん、待田堂子さん、中村健治監督をはじめとするスタッフ一同苦労した所です。でもそれを経て上がってきたシナリオが、ポップでさわやかで、きゅんとする部分もあって、なんというかすごく“跳ねて”いたんです。

 また、今回キャラクターデザインに宇木敦哉さん、アニメーションキャラクターデザインに高橋裕一さん、音楽に栗コーダーカルテット、そして主題歌にフジファブリックとさよならポニーテール……と、作品で描きたかった空気感を具現化してくれる皆様に参加していただき、イメージしていた世界が一つ一つ出来上がっていくのを目の当たりにできたのはうれしかったです。

 −−今後の展開、読者へ一言お願いします。

 最初は他人とまともに会話することすらできず、ほとんどモノローグで語っていたユキが、友達と共に過ごし釣りをしていく中で少しずつ、しかし確実に変化してゆきます。その部分はとても丁寧に、そしてさわやかに描かれますのでぜひご期待ください。私自身も半分親の気持ちでユキの成長を見守っています……。

 一方で、ハルが江の島へやってきた理由や、アキラの背後にある部分も徐々に明らかになってくるかと思います。……が! あくまで重苦しく考えず、ぜひ肩の力を抜いて、「つり球」の持つふんわり、ちょっと不思議な世界観をお楽しみください。スタッフ皆、一話一話スケジュールと闘いながらも大切に作っています。どうぞよろしくお願いします!

 アニプレックス 第1企画制作グループ 南成江

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