トルミル:ドラマよりアニメ、紅白よりガキ使 世間と違うPS3ユーザーのテレビ動向

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「ミル」を集計した12年12月31日のグラフ。赤色がNHK、青色が日テレ、灰色がTOKYO MX。

 録画するのは深夜アニメばかりでドラマや音楽番組は敬遠、大みそかに見るテレビは紅白より“ガキ使”……。ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の家庭用ゲーム機「プレイステーション3」(PS3)のテレビチューナー「トルネ」とネットワークレコーダー「ナスネ」の「トルミル機能」を通じてそんなユーザーの実態が浮かび上がった。同機能はほぼリアルタイムで住んでいる都道府県のユーザー全体の録画数と視聴数を番組別に見ることができ、そのユーザー数は全国で約33万人。まんたんウェブでは今回、データを入手した。そこには世間とは異なるテレビ視聴と録画の傾向がうかがえた。(毎日新聞デジタル)

 ◇33万人のデータを蓄積

 トルネ(10年発売)は、地上波デジタル放送の視聴ができるチューナーでPS3の内蔵ハードディスクに録画することもでき、100万台以上を出荷した人気商品。ナスネ(12年)は地上波とCS、BSも録画できる上位版ネットワークレコーダーだ。両機器で視聴や録画のデータを見るには、PS3のネットワークサービスを使い、さらにサービス利用の機能を「有効」にする必要があるが、ユニークユーザーの数は平日で約10万人、土日で約14万人、月で33万人に達する人気ぶりだ。

 トルネとナスネのユーザー層についてSCEは「PS3とほぼ同じ」としており、ゲーム業界団体「CESA」によると、PS3のアクティブ・ユーザー(積極的に利用する層)は、10代後半から30代前半の男性。つまり利用者約33万人は、PS3を購入する資金力があり、機器を設定できるITのリテラシー(知識)も高い男性となる。

 その“看板”と言えるのが、専用アプリで「視聴」と「録画」のデータを、ほぼリアルタイムで表示する「トルミル機能」だ。「トル」は録画している人数、「ミル」は30秒~1分ごとに視聴している人数を表示し、都道府県ごとに集計している。「トル」のユーザー数は最も多い東京都で約6万7000人、最も少ない島根県で約400人だ。

 ◇圧倒的人気の深夜アニメ

 「トル」から分かるPS3ユーザーの特徴は、深夜アニメの人気が突出していることだろう。東京都のデータでは、上位はアニメで独占されており、バラエティー番組はそれに次ぐ人気。視聴率で圧倒的な強さを誇るドラマや映画、スポーツは弱く、録画数では週間でアニメの10分の1以下という時もある。映画で録画数が跳ね上がるときは、ジブリなどの劇場版アニメの放送があったときくらいだ。週間の上位10タイトルはアニメでほぼ独占されており、アニメ以外ではバラエティー番組の「アメトーーク!」が入るぐらいだ。

 ただし世間的に話題になる作品は、ドラマでも話数を重ねるごとに録画数が上がる傾向にある。例えば最終回で視聴率40%を超えた大ヒットドラマ「家政婦のミタ」(11年放送)の全国での「トル」数は1話から増え続け、最終回では初回の2.3倍に増えている。

 ◇紅白のピークはももクロ 「ガキ使」強し

 「ミル」はユーザー数が「トル」よりぐんと減るが、そこにもユーザーのユニークな動向が見える。12年大みそかの東京都の「ミル」で、NHKの紅白歌合戦のうち最高値を記録したのは「ももいろクローバーZ」の登場シーン。ちなみに、最も人気があったのは日本テレビの「ダウンタウンの大晦日スペシャル!! 絶対に笑ってはいけない熱血教師24時」(ガキ使)で、紅白の倍の2000ミルと年間最高値を記録した。紅白のスタート後も、その値はまったく落ちなかった。

 ところが「ガキ使」と「紅白」の値が午後10時になると急落する。理由はTOKYO MXで午後10時から放送した2時間アニメ「猫物語(黒)」だ。アニメ以外の番組では、放送中に数値が上下するのだが、「猫物語(黒)」は開始でピークに達してそのままピークを維持し、放送が終わると同時に急落した。SCEのゲームデザイングループの西沢学クリエイティブディレクターは「これはアニメ特有の傾向なんです。映画など他の番組では後半に上がる傾向があります」と明かす。

 PS3の「トルミル機能」は、最大数万人のデータを即座に手元で見られ、人気の度合いが分かる……というのが最大の特徴。西沢ディレクターは「視聴や録画のデータがすぐに分かるのがこのサービスの面白いところです。この機能をぜひ使ってみてください」と話している。

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