YOSHIKI:音楽業界への疑問と希望を語る 「音楽は消耗品ではない」

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 人気ロックバンド「X JAPAN」のリーダーで米ロサンゼルスを拠点に活動するYOSHIKIさんがこのほど来日し、記者会見でバンドの世界ツアー第2弾と新作のリリースの予定を発表。会見では、具体的な日程や内容について明言を避けつつ、「今の時代、12曲入りのアルバムのような形態がいいのか?と考えている」などと今の音楽業界への疑問を口にした。来日中のYOSHIKIさんを直撃し、発言の真意を探りつつ、音楽業界への思いを聞いた。(毎日新聞デジタル)

 ◇アルバムという形態の意味がなくなっている

 「X JAPAN」は89年に「X」としてメジャーデビューし、92年に「X JAPAN」に改名した。97年に解散したが、07年10月に復活し、10~11年には米国を含むワールドツアーを開催。復活以降、新曲を発表しておらず、11年以降はライブを行っていない。

 YOSHIKIさんは会見でも語ったように、新作を発表するにあたり“12曲入りのアルバム”のような形態でリリースすることに疑問を持っているという。最近は、iPodなどの携帯音楽プレーヤーやインターネットの普及によってリスニングスタイルが変化していることや、趣味が多様化する中、音楽鑑賞に割ける時間が減っていることを実感しているようで、「今はこれだけ情報があふれている中で、音楽を1時間ずっと聴いている感覚があまりないのかもしれませんね。30分で十分じゃないかな? アルバムという形態の意味がなくなっている。僕らはそんなに頻繁に作品をリリースできないので、少ない曲数でリリースの間隔を短くした方が理にかなっている」と話す。

 新曲の発表時期は未定のようだが「エージェントから(米バンドの)ナイン・インチ・ネイルズはこうだった……などといろいろな情報が入ってくる。これまではアルバムを出してツアーをやるのが普通だったけれど、今はそれでいいのだろうか?」と時代の流れを読みながら時期をうかがっているようだ。

 ◇ネットの発達なくして海外ツアーの成功はなかった

 最近の音楽業界を見ると、CD不況といわれる一方で「YouTube」「ニコニコ動画」など動画配信サービスから人気に火がつく……というのが一つのトレンドになっている。YOSHIKIさんは「ネットがこれだけ発達していなかったら『X JAPAN』の世界ツアーはありえなかった。僕らの解散前の映像を世界中の人が見始めて、初めて行った場所、作品をリリースしていない場所に行ってもファンが集まってくれた」とその影響力を身をもって感じたといい、「暇があれば(動画サイトを)チェックしています。クラシックが好きなので、見ていると『こんなに素晴らしいピアニストがいるのか!』となるときもある」と明かす。

 また「X JAPAN」以外にも「DIR EN GREY」など日本のロックバンドが海外で受け入れられている状況について、「素晴らしいと思います。もっともっと広がっていくんじゃないかな。自分も一緒に頑張りたい」と喜んでいる。

 ◇20年後も残る曲を作りたい

 YOSHIKIさんは、過去にユニット「Violet UK」でトリップホップやブレークビーツに挑戦するなど、ロック以外にも最新の音楽を取り入れてきた。最近のお気に入りを聞くと、「去年はスクリレックスがはやったり、デッドマウスとか一通り聴いていますよ。最初にダブステップを聴いたときは衝撃的だったけど、慣れてしまうとね……。売れているものはメロディーがしっかりしていますね」と流行のクラブミュージックが気になっている様子だ。

 「ダブステップやEDMに挑戦するアイデアはあるか?」と聞くと、「新しいものを取り入れるという気持ちはずっとありますね。ただ、メロディーという核の部分は普遍的で変わらないと思う」と積極的な一方で、「音楽は消耗品ではない。今の時代だからこそ、10、20年後も残る曲を作る感覚でいたい」と熱い思いを語った。(毎日新聞デジタル)

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