日笠陽子:「カッコいいロックな曲のパワーを借りて」自身を前面に デジロックの新曲リリース

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新曲「EX:FUTRIZE」について語った日笠陽子さん

 昨年、テレビアニメ「進撃の巨人」エンディングテーマ「美しき残酷な世界」でデビューした日笠陽子さんが、4枚目のシングル「EX:FUTURIZE」を12日にリリースした。「けいおん!」など人気アニメで声優として活躍する日笠さんが、音楽活動に傾ける情熱とは? 新曲や音楽活動について聞いた。

 −−4枚目のシングル「EX:FUTURIZE」はアッパーのデジタルロックで、アニメのオープニングにふさわしい曲になりましたね。

 これまでのシングルは、バラードとかポップだったんですが、そもそも私はこういうアップテンポの曲が好きなんですよ。だから個人的には「シングルで得意分野がキター!」みたいな(笑い)。アルバム「Glamorous days」(2013年7月発売)からの流れで聴いてもらうと、ナルホド~と思ってもらえると思います。今年1月に日本武道館で開催された「リスアニ!LIVE」で、初めてフルで歌ったんですが、大変で死ぬかと思いました(笑い)。速いし、転調してキーが高くなるしで、終わったときは汗だくで、ゼエハア言ってて。言葉がけっこう詰まってるんで、息継ぎがすごく大変なんです。CDで聴いてもらう分には、そんなに大変さを感じないと思いますが、歌うとかなりです……。

 −−歌詞は、未来とか信じる気持ちをテーマに歌っていますが。

 アニメの制作サイドからの要望や意見をいただいて、その上で私たちのチームでかみ砕いて制作しました。アニメのテーマである信じる力や絆、友情とか、そういうものをキーワードとして使いながら、その上でアーティスト=日笠陽子というものを、いかに表現するかというところでは、少し時間がかかりましたね。作詞家のhotaruさんとは「ここはこっちのワードが好き」とか、「ここはアニメに寄り過ぎてるからこうしてほしい」とか、いろいろ意見を言わせていただいて。何度もやりとりしながら一緒に完成させていきました。

 −−曲作りにおいて、日笠さんご自身がどんどん制作に参加されていくやり方なんですね。

 はい。これは私のポリシーで、曲は基本的に自分で選ぶし、誰にお願いしたいのかも自分で意見を言うし、全部自分で決めるようにしています。今回の曲も、いわゆるコンペ形式でスタッフのみんなと相談して選んだものなんです。最初に十数曲挙がっていて、でもその中にはピンと来るものがなくて。それで再度、曲を集めたときに、やっとこの曲と出合えました。

 −−カップリング曲の「Technoholica」もコンペで?

 はい。実は「EX:FUTURIZE」の1回目のコンペのときに挙がっていた曲で、今回の表題曲には(イメージが)違うけど、面白いねってことでキープしていたんですよ。

 −−「Technoholica」は、シャッフルビートで独特の雰囲気ですが、デジタルなサウンドという部分では、表題曲とすごく通じていて、表裏一体という感じですね。

 アレンジを両曲とも同じ中山真斗さんにお願いして、頑張っていただいたので、別々の曲だけど統一感が出せたと思います。ここでも「EX:FUTRIZE」の歌詞と同様、中山さんにはいろいろ(アレンジについて)意見を言わせていただきました。最初に上がったものは、もっとデジタルが強調されてたんです。だから「もっとこういう感じがいい」「この音はいらない」「こういう方向性で」と、みんなでいろいろ相談しながら進めさせていただきました。

 −−ご自分で歌詞やサウンドに対して意見が言えるということは、やりたい音楽が自分の中で明確だということだということですね。そもそもご自身が好きな音楽は、どういうものなんですか?

 家で聴くのは、ゆったりとした音楽が好きで。鬼束ちひろさんとか川嶋あいさんとか、バラード曲とか。でも、自分で歌うならハードでバンドテイストのものが好きで。たとえばONE OK ROCKさんとか、洋楽でエヴァネッセンスとか。ちょっとダークなところがあってカッコいいものに憧れますね。

 −−普段と歌うときでは、好きな音楽が違うんですね。それはどうしてなんでしょうか?

 きっと私の中に、すごく両極端な二つの要素があるんです。バラードが好きだし、歌うのも好きだけど、アップテンポのロックでみんなで盛り上がるのも好きだっていう。あと私、もともとはすごく消極的な人間で、自分から前に出たいとかステージに立つようなタイプじゃないんです。それを、カッコいいロックな曲のパワーを借りて、よいしょ!って頑張っているところがあるのかもしれないですね。

 −−ソロ活動の以前には、放課後ティータイムやRO−KYU−BU!などのユニット活動や、キャラクターソングでの活動などがありましたが、それらの活動がソロに与えた影響は?

 RO−KYU−BU!ではダンスと出合って、体を使ってリズムを感じること、キレってこういうことなんだとか、いろいろなことに気づけました。放課後ティータイムでは、楽器やバンドの楽しさ、みんなで作るよさを知りました。アニメ「戦姫絶唱シンフォギアG」でキャラソンをやらせていただいたときは、とにかく熱い気持ちでぶつかっていくという、歌に対する思いを学びました。そのときどきで、そのユニットや作品の目指すゴールに向かっていたので、それをソロで使おうと思っていたわけではないけれど、その経験がなければ、今の私はなかったと思っています。つまり、積み重ねですね。日笠陽子という存在の土台を作る上で、どれも絶対必要なファクターだったと思います。

 −−では、今後はどんな活動をしていきたいですか。

 今後については正直、まだ真っ白です(笑い)。でも真っ白ということは、逆をいえばなんでも描けるということ。なので、焦らずゆっくり自分の心の声を聞くようにしようと思っています。結局、私が守りたいものは、シンプルなんですよ。自分の気持ちが乗ったもの、心のこもったものを作りたいということだけ。それだけは、絶対にブレさせられない。これから長くやっていく中で、考えも変わるだろうし、化学反応を起こしていくために成長や進化もしたい。でも、思いを込めた楽曲を届けたいという芯の部分は、絶対に変わりません。

 −−日笠さんの生きざまが伝わってくるような言葉ですね。

 もちろん、もっとビジネスライクに考えたほうが、楽になると考えたこともあったけれど、そういうものは他の人に任せて、私は私のやり方を信じよう、と。すごく損な、疲れる生き方だと思います。でも、後悔するよりはいいかなって。そもそもこのソロ活動も、やらずに後悔したくないという気持ちで始まりましたし。言いたいことが言えなくて、思っていたものと違ったものができてしまって後悔するくらいなら、言いたいことを言って後悔したほうが絶対にいいと思うので。私が作ってるのは、ただの商品じゃない。作品なんです。それがちゃんとできているかどうか、自分では自信を持ってるけど……判断するのは聴いてくれるみなさんです!

 <プロフィル>

 7月16日生まれ、神奈川県出身。声優だけでなく歌声にも定評があり、「けいおん!」など多くに人気アニメに出演すると同時に、いくつものユニットに参加し、ヒットを飛ばす。昨年5月に「美しき残酷な世界」で歌手デビュー、同年7月にコラボアルバム「Glamorous Songs」をリリース。今年2月12日にアニメ「Z/X IGNITION」オープニング主題歌「EX:FUTRIZE」をリリース。3月17日に「EX:FUTRIZE」リリースイベントを開催する。健康維持のため、飲むヨーグルトを愛飲してるという。

 (インタビュー・文:榑林史章)

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