アニメ質問状:「ピンポン」 松本先生から湯浅監督への言葉は

アニメ マンガ
「ピンポン」の一場面(C)松本大洋・小学館/アニメ「ピンポン」製作委員会

 話題のアニメの魅力をクリエーターに聞く「アニメ質問状」。今回は、松本大洋さんのマンガが原作の「ピンポン」です。フジテレビ・アニメ開発部の岡安由夏さんに作品の魅力を語ってもらいました。

 −−作品の概要と魅力は?

 原作は、1996年から翌年にかけて、松本大洋先生が「週刊ビッグコミックスピリッツ」で連載された「ピンポン」。そして、監督を務めるのは「マインド・ゲーム」「四畳半神話大系」などを手掛けた湯浅政明。2人の天才が手を組んだアニメ化です!

 ストーリーは、自由で奔放で自信家のペコと、クールで笑わないスマイル、幼なじみの2人を中心に織りなされる青春群像劇。卓球に青春のすべてをかけるアツい物語が作品の魅力です。

 −−アニメにするときに心がけたことは?

 原作が偉大だからこそ、それをそのままなぞるのでは意味がない。原作を尊重しながらもアニメ版「ピンポン」にしかない楽しみを視聴者に感じてもらえることを心がけています。

 アニメ化のキックオフの際に、松本先生から湯浅監督へ「僕は湯浅さんのファンなので、思うように映像化してください」という趣旨のお言葉をいただきました。その場にいて、私まで感動して泣きそうになりました…!

 アニメとして挑戦をしやすい環境を、松本先生と小学館さんに作っていただいたと思います。そこからは湯浅監督からたくさんのアイデアが湧き上がってきて…! 原作より一歩踏み込んだキャラクターのバックボーンの掘り下げは、アニメ「ピンポン」ならではの魅力だと思います。

 そして何といっても一番は新キャラクターの登場ではないでしょうか。新キャラクターのうちの1人は、原作連載中に、松本先生の中にアイデアとしてはあったけれど、最終的には登場しなかったキャラクターを、湯浅監督が引き継いだものになっています。

 湯浅監督からの新しいアイデアを、松本先生が「面白い!」と喜んでくださったり、逆に、松本先生の当時のアイデアを、湯浅監督が時を超えてアニメで具現化したり。そんな風に、天才2人の手によって新しい「ピンポン」が生まれているので、ぜひ、そこに注目していただきたいです。

 −−作品を作る上でうれしかったこと、逆に大変だったことは?

 一番苦労したのは卓球表現です。湯浅監督は卓球部に所属されていたものの、素振り専門だったみたいで(笑い)、スタッフはほぼみんな卓球素人という状態でした。それでも、アニメだからと割り切るのではなく、「卓球をしている人が見ても違和感がないものにしたい」という湯浅監督の思いから、何度も卓球の取材を重ねました。高校の卓球部から、世界卓球に出るようなプロ選手まで、たくさんの卓球関係者の方にお世話になりました。

 逆にうれしかったことというと、松本先生の作品も、湯浅監督の作品も、本当に多くの方に愛されているので、取材依頼の際に、「松本先生なら!」「湯浅監督なら!」と楽しんで受けてくださる方が多くて、それがうれしかったです。

 −−今後の見どころを教えてください。

 後半に向けて、アニメ「ピンポン」ならではのエピソードが入ってきます。卓球に青春のすべてをかけた5人の物語がアニメではどんなふうに描かれるのか……ご期待ください!

 −−ファンへ一言お願いします。

 「ピンポン」後半戦、ますます目が離せないのはもちろんですが、耳も離せません! 劇中音楽の牛尾憲輔さんには、本当に作品に寄り添っていただいて、ぴったりはまる名曲をたくさん制作していただきました。3話のインハイ予選冒頭、ピン球音から会場の風景に移る演出は、実は牛尾さんの音楽を聞いていて、監督がひらめいたアイデアです。そんなふうに、後半も音楽と映像が混ざり合ったシーンがありますのでそちらもご注目ください。

フジテレビジョン アニメ開発部 岡安由夏

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