小山力也:名手が語る“いい吹き替え” 「作品を傷つけないかが勝負」

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声優、俳優として活躍する小山力也さん

 米ドラマ「24-TWENTY FOUR-」の主人公ジャック・バウアー(キーファー・サザーランドさん)や、ジョージ・クルーニーさんらの吹き替えで知られる声優で俳優の小山力也さん。吹き替え声優として20年以上のキャリアがある小山さんの“名演”を特集した「吹替王国 #4 声優:小山力也」が27日、CS放送の映画専門チャンネル「ムービープラス」で放送される。「完成した作品がある中で、吹き替えはいかに作品を傷つけないかが勝負。イメージを壊さずに楽しめるのが、いい吹き替え」と語る小山さんに話を聞いた。

 ◇「ER」で声優デビュー 名優との共演が「宝」

 小山さんは「名探偵コナン」の毛利小五郎や「Fate/Zero」の衞宮切嗣(えみや・きりつぐ)役などアニメの声優としても人気を集めているが、声優としてのキャリアは吹き替えから始まった。約20年前に米ドラマ「ER緊急救命室」でジョージ・クルーニーさんが演じるダグラス・ロスの吹き替えで声優デビューした。

 小山さんは「劇団にいて舞台をやっていたのですが、『ER』は吹き替えはベテランが固める中で、新しい人も……という声があったようで、オーディションを受けたんです。それが初めての吹き替えでした。それまではアニメの声優もやっていなかった」と振り返る。

 20年以上にわたる吹き替え声優のキャリアの中で、印象に残っているのが“吹き替えの名手”たちとの出会いだ。「憧れていた俳優さんの背中を見られたのがうれしかった。たくさん鬼籍に入られましたが……。僕は演劇を志したことから、津嘉山(正種)さんが何て格好いいんだ!と思っていた。『ボディガード』があれだけはやったのは、津嘉山さんがやったからだと思います。ご一緒できたのは宝ですね」としみじみ語る。

 ◇俳優に「勝てるかも?」という思いも

 「24」のジャック・バウアーといえば小山さんの声をすぐに思い浮かべる人も多いはまり役だったが、小山さんは「いい吹き替えは本物を壊さずに楽しめる。新しい魅力もある」と語り、演じる上では「イメージを壊さないこと」を大切にしていると明かす。

 「相手を尊敬して(演技を)くみ取る。完成した作品がある中で、いかに作品を傷つけないかが勝負。イメージを壊さずに楽しめるのが、いい吹き替え。芝居するのに大事なのは呼吸。相手はどういう呼吸をしているかをつかむ」と語りつつ、「(俳優の演技に)どこか勝てるかも?という思いでやっていますよ」と笑顔。自身は“字幕派”で、「自分だったら、どうやるだろう?と考えるんです。俳優の呼吸を感じたい(から)」と話す。

 ◇40、50歳になって落ち着いてできるように

 ムービープラスの「吹替王国」では、これまで藤原啓治さん、大塚明夫さん、玄田哲章さんが特集されてきた。自身が特集されることについて「地上波では吹き替えの放送が減っていますし、たくさんの方が吹き替えをやっている中で選ばれるのが、うれしく、ありがたいです。感謝しています」と喜ぶ。

 20年以上にわたって吹き替え声優として第一線で活躍し続けているが、「出会いがあってのこと。こんなに続くとは……。40、50歳になって、肩肘を張らず、落ち着いてできるようになりましたね」と語る。小山さんのさらなる活躍に期待したい。

 「吹替王国 #4 声優:小山力也」は、27日午前11時15分~午後8時55分に放送。「不良探偵ジャック・アイリッシュ 死者からの依頼」「不良探偵ジャック・アイリッシュ 2人の父への鎮魂歌」「不良探偵ジャック・アイリッシュ 3度目の絶体絶命」「スーパー・チューズデー~正義を売った日~」「ポンペイ」が放送される。

 <プロフィル>こやま・りきや。12月18日、京都府生まれ。「24-TWENTY FOUR-」のジャック・バウアーや、「名探偵コナン」の毛利小五郎などで知られる俳優、声優。2011年の声優アワードでは「その年最も声優という職業を世の中に浸透させた功労者」に贈られる富山敬賞を受賞。

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