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桐谷美玲:映画「暗殺教室 -卒業編-」出演 「人生でこんなに濡れたことはない」ほど大量の水を浴びた

映画 マンガ
映画「暗殺教室 -卒業編-」に3年E組の元担任・雪村あぐり役で出演している桐谷美玲さん

 松井優征さんの人気マンガが原作で、アイドルグループ「Hey!Say!JUMP」の山田涼介さんの主演で実写化した映画の完結編となる「暗殺教室 -卒業編-」(羽住英一郎監督)が全国で公開中だ。「暗殺教室」は、3月19日発売の「週刊少年ジャンプ」16号で最終回を迎えた人気マンガで、2015年に実写映画第1弾が公開されたほか、アニメ化もされている。実写映画第2弾の今作では、謎の生物・殺せんせーの過去や正体が明かされ、クライマックスを迎える。3年E組の元担任・雪村あぐりを演じている桐谷さんに、今作の見どころや撮影エピソードを聞いた。

 ◇前作の謎に満ちた終わり方「すごく気になっていた」

 前作で桐谷さんは、回想シーンで姿を見せる程度の出演だったが、「前作の衣装合わせをしたときに、『次回作があればあぐりを描く』といわれていました」と明かすも、「まだそのときは(次回作の製作が)確定していなかったので、どうなるのかなという思いでした」と語る。前作を振り返って、「あぐりの出演シーンは本当にちょっとだけで、『なんだこれは?』という形で終わり、私もすごく気になっていました(笑い)」と話す桐谷さんは、実際に続編が決定し、「とても楽しみでした」と喜んだ。

 桐谷さんが演じるのは、潮田渚(山田さん)らが在籍する3年E組の元担任である雪村あぐり。「すごく天然……(笑い)」とあぐりの印象を表現し、「だけど一生懸命で真っすぐ、けなげというキャラクターが可愛らしい」と魅力を説明する。演じるにあたっては、「へこたれないというか、できるだけ明るい人でいたいと思った」といい、人気グループ「嵐」の二宮和也さんが演じる最強の殺し屋・死神との距離感を、「死神さんと関わっていくうちに、(あぐりの)本音のちょっと弱気な部分が出てきたりしたら……というふうにできたらいいなとは思っていました」と役作りの意図を明かす。

 そして、「(あぐりは)基本的には明るい天然な、天真らんまんな人」と桐谷さんが語るように、物語全体の中でも出演シーンは趣が異なっている。「(見ている人に)ほんわかしてもらいたい」と桐谷さんはいい、「死神さんにとっての唯一の癒やしの場所……みたいなふうになっていればいいなとは思います」と思いをはせる。

 また、原作でも強烈なインパクトを放っていたあぐりのTシャツは実写でも再現されており、「面白かった」と桐谷さんは笑顔を見せる。「ピラミッドパワー」が特にお気に入りで「全部面白いのですが、ピラミッドパワーって何!?(笑い)」と楽しそうに話す。

 ◇二宮和也の“死神ぶり”と成宮寛貴の“狂気”に感嘆

 死神役の二宮さんとの共演を「お芝居でご一緒するのは初めてだったので、なんかすごいなと」と感じたという桐谷さん。「いつもの二宮さんとはもちろん違いますし、(あぐりと死神の)初対面のときの死神ぶりがすごかった」と驚き、「触手とかはもちろん見えないんですけれど、二宮さんがやると、そこにあるように見えてくる」と驚く。

 死神はガラス張りの部屋の中で、監視役としてあぐりがいるのだが、「かなり分厚いガラス越しでのお芝居だったので、お互いの声とかもあまり聞こえなかった」と桐谷さんは明かし、「マイクを通しながらやっていたのですが、そういうのもあって、もどかしい、切ないシーンになったのではと思っています」と自信をのぞかせる。そして、「二宮さんにはすごく助けてもらいました」と感謝する。

 冷酷なマッドサイエンティスト・柳沢誇太郎を演じる成宮寛貴さんについては、「以前、共演させていただいたことがあり、普段の成宮さんはすごくニコニコしていて“優しいお兄ちゃん”という感じなのに……」と前置きし、「(柳沢が)めちゃくちゃ怖くて、もう狂気に満ちた顔をされていたので、本当におびえました」という。さらに、「(あぐりが柳沢に)蹴られるところとか、もちろん本当に蹴られてはいないんですけれど、鬼気迫る表情と、嫉妬(しっと)と憎悪にまみれた感じが怖かった」と言って笑い、「迫力ありました」と絶賛する。

 ◇死神との2人のシーンでは…

 あぐりと死神の2人のシーンの中でも、前作でも描かれていた水がしたたる中での会話の場面は印象的だ。桐谷さんは「一日中、水を浴びっぱなしで、前作(の撮影)もそうでしたが、本当にものすごい水の量が降ってくるんです」と振り返り、「10トンの水が入るプールの二つ分ぐらい使っている」と目を丸くする。そして、「人生でこんなに(水で)濡れたことがないというぐらい濡れていました」としみじみと語る。

 大量の水を使った撮影では「(体勢的に)寝転がっていることが多いシーンなので、だんだん床に水がたまってくると、ちょっと溺れちゃうのではと感じるぐらい苦しくなったり、上から降ってくる中でせりふを言わなければならないので、息を吸うたびに鼻から水が入ってきたり、目が開けられなかったりもしました」と、水による影響を明かす。

 前後のシーンとの関係などから、今作では同じシーンを改めて撮り直しているため、「前回からすごいなと思っていたので、今回はもう覚悟して臨みました」と気合を入れていたという。だが、「やっぱりすごかったです……」と感じ、「ウエットスーツとかも着ていましたが、関係なかった……」と言って笑う。

 ◇印象に残っているのは高校時代の恩師ヤンクミ

 殺せんせーのキャラクターの魅力について、「あんな身なりをしているけど(笑い)」と前置きし、「すごくハートフルというか、こういう先生がいたらいいなと思わせてくれる」と桐谷さん。「暗殺というのはちょっとアレですけど、生徒思いだし、根本のところにはあぐりとの約束があったりするので、いい先生だなと思う」と理由を説明し、もし殺せんせーが実在するなら「触りたい!」と笑顔を見せる。

 自身の印象に残っている恩師は、「高校時代、“ヤンクミ”と呼ばれていた先生」と桐谷さん。「高校から仕事を始めたので、環境がいっぱい変わって学校との両立が結構大変でした」と切り出し、「卒業するために出席日数や、テストの成績もしっかり取らないといけなかったのですが、サポートをヤンクミをはじめ多くの方にしてもらいました。その中でも特に、1年生と3年生のときの担任がヤンクミだったので、本当にお世話になりました」と感謝の念を表す。

 高校時代の恩師との出会いを「とても大きな出会い」と表現する桐谷さんは、「高校時代の先生は皆、感謝していますし、今でも連絡を取っている先生はいっぱいいます」と笑顔を見せる。最近では、「高校の同級生が結婚することが増えましたが、2次会にヤンクミが来るので昔話をしたりしています」と楽しそうに話す。

 ◇あぐりの「けなげさと変なTシャツ」に注目してほしい

 柳沢が進める研究の実験台と研究を手伝う立場として出会う死神とあぐり。「あぐりは、柳沢さんとはこき使われているというか、ただ命令に従っているだけで、人対人としては関わっていない」と桐谷さんは切り出し、「死神さんとはちゃんと人対人として関われるようになっていき、そういう存在があぐりの中で(それまで)あまりいなかったのではと思う」と、あぐりと死神の関係性について分析する。そして、「そういうところが死神さんと一緒にいて、だんだん心地よくなっていったのかな」と推察し、「かなわないのは分かっているからこそ口には出さないけれど、淡い恋心だと思います」とあぐりの思いを代弁する。

 あぐりが死神の「どんどん人間らしくなっていくところに引かれた」と考える桐谷さんだが、自身がすてきだと思う男性像については、「たれ目」だという。その理由を「可愛い人が好きなので、たれ目の方は(笑ったりすると顔が)くしゃっとなるのがいいです」とほほ笑む。さらに、「あとは多分、自分がつり目だからかな。男性に限らず女性もたれ目の人が好きなので、きっとないものねだりです」と言って笑う。

 原作のある作品への出演に関して、「そんなに意識はしないようにはしますけれど、原作ファンの方がいらっしゃったり、描いている先生がいらっしゃったり、いろんな方の思いがより強いのかなとは思います」と持論を語り、「そういった中で毎回、映画ならではの部分も出したいし、原作の雰囲気も壊したくない……」と出演時の気構えを語る。

 今作は、「いろんなポイントがあるので、本当に幅広い年代の方に楽しんでもらえると思います」と桐谷さんは自信をのぞかせる。「アクションがあるし、笑いも、ちょっと泣けるような切ないシーンもあって、勇気づけてくれるようなところもあるので、男女も年齢も問わないと思います」とその魅力をアピール。「ちょっと非現実なところと、でもリアルな部分もある、その融合も面白いと思うので、見ていて飽きないと思います」と力を込める。あぐりの注目ポイントについては、「けなげさと変なTシャツです」と笑顔で語った。映画は全国で公開中。

 <プロフィル>

 1989年12月16日生まれ、千葉県出身。2006年に映画「春の居場所」でデビュー。その後、映画「荒川アンダー ザ ブリッジ THE MOVIE」(12年)、「100回泣くこと」(13年)、「女子ーズ」(14年)、「恋する・ヴァンパイア」(15年)、「ヒロイン失格」(15年)や、NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」、ドラマ「スミカスミレ 45歳若返った女」(テレビ朝日系)などに出演。ファッション誌「セブンティーン」、「non・no」(ともに集英社)の専属モデルも務める。現在、報道番組「NEWS ZERO」(日本テレビ系)で火曜日キャスターを担当している。

 (インタビュー・文・撮影:遠藤政樹)

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