甲鉄城のカバネリ:荒木監督が語るテレビアニメ版、新作への思い 「進撃の巨人」で学んだキャラメーク

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「甲鉄城のカバネリ」の劇場版のキービジュアル(C)カバネリ製作委員会

 「進撃の巨人」などの荒木哲郎監督が手がけたオリジナルアニメ「甲鉄城のカバネリ」
。フジテレビの深夜アニメ枠「ノイタミナ」で昨年4~6月に放送され、ハイクオリティーな映像、オリジナルならではの先の読めない展開などが人気を集めた。テレビアニメは終了したものの、総集編の劇場版・前編「集う光」が公開中で、昨年末には新作の制作が発表されるなど話題は尽きない。「まだまだやり足りない。もっとやりたい!」と語る荒木監督にテレビ版を振り返ってもらいつつ、新作について聞いた。

 ◇“スタジオ力”でハイクオリティーな映像

 「甲鉄城のカバネリ」は、蒸気機関が発達した極東の島国・日ノ本(ひのもと)を舞台に、鋼鉄の心臓を持つ生ける屍(カバネ)と装甲蒸気機関車・甲鉄城に乗り込んだ少年少女の生き残りをかけた戦いが描かれた。「進撃の巨人」などのWIT STUDIOが制作し、「超時空要塞マクロス」などの美樹本晴彦さんがキャラクター原案を手がけたことも話題になった。テレビ版の総集編前編「集う光」が公開中で、後編「燃える命」が7日に公開される。

 荒木監督はテレビ版について「自分が面白いだろうと思って作った。絵コンテを描いてみて、1話から手応えがあった」と語る。テレビ版はハイクオリティーな映像も話題になった。「多くの人が自分で“カバネと化しながら”作っていた。みんなが頑張ってくれた。(同作を制作した)WIT STUDIOはすごい軍団になってきたと改めて感じました。多少のことは全然平気だな……と思っていた。『平気じゃないよ!』と言われそうですが(笑い)。スタッフを尊敬しています。本当は週1本放送できないようなものができた。想像以上のクオリティー。スタジオ力としか言いようがない」とスタッフに感謝の言葉を送る。

 ◇「進撃の巨人」の研究成果を持ち込めた

 荒木監督が「甲鉄城のカバネリ」で大切にしたのがキャラクターメークだった。「生駒と無名というキャラクターを好きになり、二人が紡ぐ物語に夢中になってほしかった。アニメの監督をしていて、キャラクターメイクにしっかり携わる機会はそんなにない。原作があり、人が作ったキャラクターの魅力を伸ばすことはできたとしても、自分が発案した作品でもない限り、そのチャンスがなかなかないんです。自分がキャラクターメイクにしっかり携わるのは『ギルティクラウン』に続き2回目。前回、もっとうまくできないか?と反省をしたところもあった。愛されるキャラを作るすべが分からなかった。その反省を生かすことができた」と明かす。

 キャラクターメークには「進撃の巨人」を制作した経験が生かされた。「自分は愛されるキャラクターを作る能力が足りないと思い、意識的に鍛えたところもあった。『進撃』の作者の諫山創さんに教えていただいたようなもの。諫山さんはキャラクターをものすごく大事にする人。『進撃』の作業の中で、そうか!と思うポイントがあった。その研究成果を『カバネリ』に持ち込めた。諫山さんの思考をちょっとでも吸収したいと思って、『進撃』として監督に手を挙げたこともある。もらったお土産は大きかったですね。一番手応えを感じた」と語る。

 研究成果は大いに生かされたようで「例えば来栖はもっと嫌われると思ったけど、意外に愛された。キャラクターがみんなに愛されるヤツらになってくれたことがうれしかった」と喜ぶ。

 ◇新作は生駒と無名の話をしっかりやる

 「甲鉄城のカバネリ」は新作の制作も決定し、18年の完成を目指している。荒木監督は新作について「まだ話せることは少ない」と言いつつ、「たくさんのことをやろうとするよりも、ちゃんと絞り込んで作ろうとしています。生駒と無名の話をしっかりやる。メインキャラのその後をもっと描きたいところも大きい。甲鉄城という鉄道のディテールを使ったネタ、ゾンビものとしてのドラマも描く」と明かす。

 さらに「大切なキャラクターと出合わせてくれた作品。子供を産んだような気持ちで、彼らの面倒をちゃんと見たい。まだまだやれる子だと思っていて、その活躍を披露したいんです。まだまだやり足りない。もっとやりたい! もっと遊びたいと偉い人に言ったら『いいよ』となった。幸せなことですね」と語る。

 総集編もまた生駒や無名のその後を描いた新作パートがある。荒木監督は「テレビシリーズ本編は高めきれるところまで高めているので、手を入れたわけではありません。楽しみにしていただきたいのは新作パート。意外に多く作りました。新作部分がさりげなく後日談になっているので、テレビを見た人も見逃せないですよ。ちゃんと映画になっていて、結構アガりますよ」と自信を見せる。

 総集編、新作と「甲鉄城のカバネリ」はまだまだ続く。荒木監督が生み出した“子供たち”の今後の活躍が期待される。

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