俳優の吉沢亮さん主演のNHK大河ドラマ「青天を衝(つ)け」(総合、日曜午後8時ほか)に、新選組の副長・土方歳三役で出演している町田啓太さん。5月30日放送の第16回「恩人暗殺」では、新選組の名を広めた「池田屋事件」が描かれ、町田さんの殺陣シーンも登場する。「とにかく町田さんは動きがすごくキレイ。町田さんの殺陣は、ある種昔っぽい美しさがある」と語る同話の演出担当・村橋直樹さんに話を聞いた。
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土方歳三といえば、アニメやマンガなどでも人気の高い人物。現存している写真からその“イケメン”ぶりでも知られており、大河ドラマでもこれまで、1974年「勝海舟」の藤竜也さん、1977年「花神」の長塚京三さん、2004年「新選組!」の山本耕史さんと、“華”のある俳優陣が演じてきた。町田さんもそのイケメンぶりは知られているが、その美しさは所作にも表れているという。
「とにかく町田さんは動きがすごくキレイなんです。最初、殺陣稽古(けいこ)で動いてもらったときの剣を振った姿がとても美しくて。お顔はもう美しいのですが、顔を見なくても伝わる美しさがありました」と村橋さん。
そんな町田さんの殺陣について、「ある種、昔っぽさがある」と語る。「最近のアクションは途中で殴ったり、つかみ合うことがあったりと、今作でもそんな汗臭いアクションを目指して殺陣をやっているのですが、町田さんのシーンは、相手にはまったく触れられないで、相手は一太刀で死んでいく……みたいな昔っぽい美しい殺陣を目指しており、それを演じてくださいました。とても勘どころがいい方でもあるので、動きの美しさを撮れば良いという感じで、スムーズな殺陣のシーンでしたね」と振り返った。
また、池田屋のシーンについて、吉沢さんが町田さんの演技をモニターで見ていたといい、「吉沢くんが『いいなあ』って言ってました(笑い)。渋沢栄一は、そんなかっこいい見せ場ないですし、僕たちもそれを狙って作っていますからね。でも、吉沢くんも『銀魂』で(格好いい殺陣)やってるはずなんだけどな(笑い)」と明かした。
「青天を衝け」は、“日本資本主義の父”と称される渋沢栄一が主人公で、朝ドラ「風のハルカ」(2005年度後期)「あさが来た」(2015年度後期)などの大森美香さんが脚本を担当。「緻密な計算」と「人への誠意」を武器に、近代日本のあるべき姿を追い続けた渋沢の生きざまを描く。
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