話題のマンガの魅力を担当編集が語る「マンガ質問状」。今回は、1億5000万円の借金を抱える不幸な執事が、ツンデレでオタクなお嬢様たちとの騒がしい日常を送る畑健二郎さんの「ハヤテのごとく!」です。劇場版アニメ化が決定、台湾でドラマも放送される同作について、少年サンデー編集部の熊谷崇さんに作品の魅力を聞きました。
ウナギノボリ
10年前の朝ドラ「花子とアン」 当時の吉高由里子インタビュー
−−この作品の魅力は?
「ハヤテのごとく!」は、「本格執事コメディー」と銘打ち連載させていただいてますが、そう言われても、どんなマンガだかわからないかと思います。すみません。基本的には、可愛いお金持ちのナギお嬢さまにお仕えする執事の少年・ハヤテが何かとヒドい目にあうというコメディーで、楽しく笑っていただける作品です。そして、登場人物それぞれが、恋心や不幸な影を抱えながら一生懸命に生きていくさまが、より笑える……というだけでなく、読む人を明るく前向きにさせてくれる、まさしく少年マンガな作品であると考えています。
−−作品が生まれたきっかけは?
私の前担当者の発した一言「執事ってどーよ?」というのがきっかけと聞いてます。「どーよ?と言われても……」というのが作者の畑先生の最初の感想だったそうですが、それが考えていくうちに広がっていき、今のハヤテとなったそうです。ちなみに前担当者の一言には「ライフセイバーってどうよ?」というのもあり、こちらは「ハヤテのごとく!の前」という単行本でお読みいただけます。
−−編集者としてうれしいこと、大変なことは?
コミックス第1巻の初版は4万部でした。それが現在、全巻での累計約1500万部となりました。読者の方々、このマンガを面白いと思ってくれる仲間がたくさんできたことは、編集者にとっても一番うれしいことです。反響と応援をいただいていることを常に感じています。これからも、もっと仲間を増やしていきたいですね。
一方大変だったことといえば思い出すのが……。原稿最後の追い込みでPCフル稼働中の先生の仕事場を訪ねて玄関ベルを押したら、ブレーカーが落ちたことがありました。「ひょっとして、今コレ押しました?」という先生の一言が忘れられません。現在は仕事場も移り、私も心置きなくボタンを押せるようになりました。
−−今後の展開、読者への一言をお願いします。
今年は「2011ハヤテのごとく!プロジェクト」と銘打ち、より作品を楽しんでいただくべく数々の企画が進行中です。
まず春には台湾での実写ドラマ放送が始まる予定です。原作よりちょっと大人のナギとハヤテの、ドラマオリジナルの結末に、プロットを読んで少し泣いてしまいました。そして日本国内では劇場版アニメの製作が進行しています。こちらの詳細も遠からず発表させていただける予定です。そして映画の次の展開も企画中です。ご期待ください。
そしてマンガの展開ですが、この1年、ヒロインのナギお嬢様に大きな変化が起こることになると思います。それは多分この作品にとって、大きな転機になるのではないかと……。
そんな1年のスタートということで、2月18日ごろ発売予定の単行本27巻には、2011年度スクールカレンダー付きの限定版も同時発売させていただきます。皆様ぜひ!
最後に読者の皆様に一言を。PRばかりですみません。今年の「ハヤテのごとく!」、ぜひ応援よろしくお願いいたします。
少年サンデー編集部 「ハヤテのごとく!」担当 熊谷崇
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