はじめの1巻:「東京!」 八王子、国分寺、武蔵小金井……擬人化じゃない?キャラの日常を描く

カワハラ恋さんのマンガ「東京!」(芳文社)1巻の表紙
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カワハラ恋さんのマンガ「東京!」(芳文社)1巻の表紙

 1巻が発売されたコミックスの中から、編集部と書店員のお薦めマンガを紹介する「はじめの1巻」。今回は、4コママンガ専門誌「まんがホーム」(芳文社)で連載、東京各地の地名と同じ名前を持つ生徒が集まる高校を舞台に女子高校生・八王子たまとその友人らの日常を描いたカワハラ恋さんのマンガ「東京!」です。

ウナギノボリ

 引っ込み思案で泣き虫の八王子たまは東京都心にある高校「日本一学園」の1年生。入学して数カ月たつが友人があまりいないため、仲良くなったクラスメートの国分寺文、武蔵小金井りえと共に校内のさまざまな人に話しかけ、友達を100人作ることを決意する……という物語。ほかに女装した教師の新宿剛、ささいなことで言い争う秋葉原正親と渋谷ケンジなどのキャラクターが登場する。

 ◇芳文社まんがタイム編集部 三田佐和子さん 「ギリギリ擬人化じゃない4コマ」

 「東京!」は、もともと「ギリギリ擬人化じゃない」と言い張れるような擬人化っぽい4コマをやろう!ということで始まった4コマでした。だから、キャラはみんな有名な町の名前がついていますが、“町の擬人化”ではなく、たまたま生まれた町と名前が一緒だっただけ、という設定になっています。

 最初は主に都心部の町のキャラたちが活躍するはずが、気が付いたらなぜか八王子が主人公に(笑い)。でも、「八王子も東京なんです~」と必死に主張する八王子たまちゃんが大変可愛らしいので、今では八王子ちゃんが主人公で正解だったと思っています。

 基本はほのぼの4コマ。たまにちょっぴり刺激的。著者のカワハラ恋先生は少女まんが誌でも活躍されている先生なので、画面は華やかで4コマを読み慣れていない方にも楽しんでいただけると思います。東京パラレルワールドで、ぜひ可愛いキャラたちと遊んでみてください!

 ◇書店員の推薦文 まんが王八王子店の日吉雄さん「“ユルユル”なので誰でも楽しく読める」

 別名で少女漫画も描いているカワハラ恋先生の描く“微萌え系4コマ”がこちら「東京!」。「八王子は都心よりも気温が低い」「中央線特別快速で新宿まで約40分」など東京近辺の地元ネタ満載なので「分からなさそうだなあ」と思うのは早計、むしろ“ユルユル”なので誰でも楽しく読めちゃいます! 八王子を中心に東京近郊が好きになるマンガだと思いますよ。

 各キャラクターが「擬人化ではない!」はずですが駅名なので覚えやすく、聞いたことある場所なので親しみやすいのではないでしょうか?! 「八王子は隅っこですが東京なんです!」を合言葉に、主題はヒロインの八王子たまちゃんの可愛さをめでるコミックスなのです。中央線に乗って八王子に来てみてはいかがですか?!

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