平清盛:呉で大河ドラマ史上最大規模の海上ロケ 加藤浩次が海賊姿を初公開

大河ドラマ「平清盛」で架空のキャラクター、海賊・兎丸役で出演する加藤浩次さん=NHK提供
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大河ドラマ「平清盛」で架空のキャラクター、海賊・兎丸役で出演する加藤浩次さん=NHK提供

 12年のNHK大河ドラマ「平清盛」の撮影が11日、広島県呉市で行われ、主演の松山ケンイチさん(26)とお笑いタレントの加藤浩次さん(42)が会見した。この日は、全長約22メートルの船を用いた大規模な海上ロケが行われた。同ドラマの海上ロケは、12日間に渡って計8隻の船を用いて行われる予定で、大河ドラマ史上最大規模となる。松山さんは「思った以上に壮大」と感想を述べ、架空のキャラクター海賊・兎丸役で出演する加藤さんは「このスケールには驚きました。大河ドラマ恐るべし」と驚きを隠せない様子だった。加藤さんのふん装姿が公開されたのは今回が初めて。

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 加藤さんは「船もさることながらこれだけのスタッフやカメラの数に囲まれた現場は経験したことがありません。ドキドキしました。失敗できませんね」と初の大河ドラマの現場での緊張を語った。自身の衣装について「めちゃめちゃ気に入っています。うさぎの耳や往年のMCハマーを彷彿させるこのパンツ。いいでしょう」とご満悦で、「特に片方が折れているうさぎの耳が気に入っています。『コージー・デップ』とか『パイレーツ・オブ・コージー』みたいな(笑い)」と映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」に主演したジョニー・デップさんになぞらえて笑いを取っていた。松山さんは清盛との対決シーンを演じる加藤さんについて「兎丸を演じるのが加藤浩次さんでとてもうれしいです。兎丸の扮装(ふんそう)もユニークで面白い。自由な感じがしますよね。存分にぶつかっていきたいと思います」と話した。

 「平清盛」の海上ロケは、全長約22メートルの宋船1隻のほか、同約15メートルの和船1隻、同約10メートルの中型和船2隻、同約7メートルの中くり船と同約5メートルの小くり船2隻の計8隻が使用される。12日間のうち、桟橋に船を固定しての撮影が2日間程度、洋上での撮影が9日間程度行われる予定。近年、大河ドラマで行われた大規模海上ロケは、05年に放送された「義経」で壇ノ浦の戦いを中型船3艘、小型船6艘を使って、神奈川県・三浦半島付近の海上で同年6月に4日間、撮影したというものだったが、今回は大幅にスケールアップした。

 この日は、1135年の初夏、宋船の上で平氏軍が西海の海賊たちと死闘を繰り広げる第6回で放送予定のシーンを撮影。松山さん、加藤さんのほか、平氏の重臣・平家貞役の中村梅雀さん(56)、清盛の兄貴的存在の平盛国役の上川隆也さん(46)、清盛の師・信西役の阿部サダヲさん(41)、清盛の叔父・平忠正役の豊原功補さん(45)らが出演し、エキストラ約90人も参加した。

 「平清盛」は、武士が貴族たちから差別されていた時代、本当の親を知らないまま、武士の新興勢力・平氏の元で育てられた少年が、瀬戸内海の海賊を束ね“武士の王”となり、貿易こそがこの国が豊かになる道だと人々に説く……という視点で描かれる。清盛の20~30代をメーンに、清盛の死後、壇ノ浦の戦いまでをドラマ化する予定。放送は12年1月スタート。全50回を予定している。(毎日新聞デジタル)

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