話題のマンガの魅力を担当編集が語る「マンガ質問状」。今回は、南国の孤島に強制的に連れてこられた主人公が巻き込まれたサバイバルゲームを描いた井上淳哉さんのマンガ「BTOOOM!」です。「月刊コミック @バンチ」(新潮社)の里西哲哉・編集長に作品の魅力を聞きました。
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−−この作品の魅力は?
謎の孤島に集められた人々が爆弾を駆使して生き残りをかけて殺し合う“殺人ゲーム”「BTOOOM!」。最悪の“リアルボンバーマン”を強制された老若男女が閉鎖された極限状態の中でむき出しにする人間描写と、リモコン式やタイマー式などの数種の爆弾を駆使しての息詰まる心理戦は必見です。また井上淳哉先生の描く美少女キャラたちが、男たちの“獣欲”の餌食となりそうでならない(?)展開もハラハラドキドキで目が離せません。よくあるサバイバルものとは一線を画す作品です。
−−作品が生まれたきっかけは?
井上先生にはマンガ「おとぎ奉り」の執筆時から、ずっと連載の依頼をしていました。それがようやく可能になってきたころに「何をやりましょうか?」といろいろと打ち合わせをしていましたが、ゲームデザイナーという先生の前歴からか「リアルなボンバーマンって面白くないですか?」という一言に「おおっ!!」と思いました。当時もサバイバルものは少なくなかったですが、見たことのないものになりそうな予感がして、そのワンアイデアを柱にスタートしたように記憶しています。
−−編集者として作品を担当するうえでうれしいこと、逆に大変だったエピソードを教えてください。
井上先生は大変まじめな方で進行や準備、作品そのものには大きな不安はなかったです。ただ、週刊コミックバンチの中では浮いていたかもしれません。連載1話目を読んだ、週刊コミックバンチ初代編集長の堀江(信彦)さんが、私のデスクを蹴りながら激怒していました。「俺は認めない!!」と。今となってはいい思い出ですが、けっこう当時はもんもんとした状況だった気がします。もちろん井上先生にはそんなことは言ってません。1巻目が早々に重版された時は本当にうれしかったです。
−−今後の展開、読者へ一言お願いします。
今後は、今まで大切に育ててきたキャラたちがバタバタと死んでいくようなシビアな展開にもなるかもしれません。今までメーンキャラに死者はいなかったので大きな山場になると思います。またゲームの全貌や黒幕の存在も当然明らかになっていきますし、坂本とヒミコのラブロマンス?も見逃せないと思います!!
アニメに関してはまだ何とも言えない状況です。「もしかしたら……!?」とだけ言っておきます。
月刊コミック @バンチ 編集長 里西哲哉
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