機動戦士ガンダム:実物大立像のコックピット開く 小室哲哉の生演奏で幻想的に

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 人気アニメ「機動戦士ガンダム」の世界を体感できる常設型エンターテイメント施設「ガンダムフロント東京」(東京都江東区)のオープニングセレモニーが18日夜、同施設が入る商業施設「ダイバーシティ東京プラザ」屋外の広場で行われた。高さ18メートルの実物大ガンダム立像が、音楽プロデューサーの小室哲哉さんの演奏に合わせてライトアップされ、幻想的な姿を現した。さらに、今回は初めて立像の胸部、コックピット部分が開き、主人公のアムロ・レイの姿が見えるという演出も行われた。

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 セレモニーには、小室さんの他、アムロ役の声優・古谷徹さんも出席。小室さんは、今回の新たな夜間演出のために描き下ろした新曲と、自らが手がけた88年公開の映画「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」のテーマ曲を、ガンダム立像の足下で生演奏。後ろの施設壁面には、過去のガンダムシリーズの名シーンの数々が映し出され、立像は色とりどりにライトアップされた。さらに、映像の中で、出撃前のカイ・シデンとアムロの会話が繰り広げられると、立像胸部のコックピット部分が開き、中からヘルメットをかぶったアムロの姿が2度にわたって出現。さらに進化したガンダム立像に、観衆は息をのんだ。

 古谷さんは、「こうして東京のお台場に再びガンダムが大地に立ってくれたのは感無量。ワクワクします」と興奮気味に話し、小室さんも、「ガンダムの下で演奏した人間は僕だけなので、本当に光栄」と笑顔を見せた。また、アムロのライバル、シャア・アズナブル役の声優、池田秀一さんもビデオメッセージで登場し、「アムロ元気かね。いいねえ君は。私もいつの日か、赤いシャアザクを作っていただいて、あなたのガンダムと対峙(たいじ)する場面を夢見て、日々精進しております」とコメント。古谷さんは、「たまらないですね。ぜひ見たいですね。可能性? なきにしもあらずですよね」と期待していた。

 実物大ガンダムは、ガンダム30周年プロジェクトとして、09年夏に東京・お台場の「潮風公園」に建設。当初予想の2.5倍以上となる415万人を動員した。10年夏には静岡市内に登場して人気を集め、昨年夏にも東京・お台場でパーツの展示が行われた。今回の実物大ガンダム立像「RG1/1 RX78−2 ガンダム Ver.GFT」は、ファーストガンダムで描かれた「一年戦争」の末期に、主人公のアムロの能力に合わせて、新技術「マグネット・コーティング」が施されたガンダムの姿を再現している。「ダイバーシティ東京 プラザ」屋外の広場に設置されており、自由に見学可能。19日のオープン後は、昼間には頭部の稼働やミスト噴射などの演出があり、夜間には施設壁部に巨大な映像を投影し、立像をライトアップする演出が予定されている。

  「ガンダムフロント東京」は、「ダイバーシティ東京 プラザ」の7階にあるガンダムを身近に体感できる一大エンターテインメントスペース。ファーストガンダムの最後の戦闘の舞台となった宇宙要塞「ア・バオア・クー」を約1/3000スケール(高さ約4.5メートル、直径約3メートル)で再現した巨大ジオラマや、実物大「コアファイター」、「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」の主要モビルスーツ「ストライクフリーダムガンダム」の実物大胸像も展示。大迫力のCG映像を全身で体感できる巨大ドーム型シアター「DOME−G」など、ファンにはたまらない展示が目白押しの施設だ。

 同施設は、バンダイとサンライズ、創通の3社が設立した「ガンダムフロント東京有限責任事業組合」により、「ダイバーシティ東京 プラザ」と同じく19日に開業予定。面積は約2050平方メートル。入場料1000円(中学生以下は800円)で予約制。当日でも入場可能な時間帯については、施設エントランスゲートで当日券(1200円、中学生以下1000円)を販売する。ガンプラの展示コーナーやアパレルショップは入場無料。2階には、東京・秋葉原にあるガンダムカフェの2号店「GUNDAM Cafe ダイバーシティ東京 プラザ店」もオープンする。(毎日新聞デジタル)

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