女優の綾瀬はるかさんが主演を務める13年のNHK大河ドラマ「八重の桜」の新キャストが30日に発表され、西島秀俊さんが八重の兄・山本覚馬(かくま)、長谷川博己さんが八重の最初の夫・川崎尚之助(しょうのすけ)、黒木メイサさんが八重のライバル・中野竹子を演じることなどが明らかになった。同日、NHK放送センター(東京都渋谷区)で発表会が開かれ、綾瀬さんと新キャストが登場。西島さんは「お話をいただいてから人物を知りました。卓越した先見性と逆境に立ち向かうエネルギーを持った人。名誉なことと思って、1年間、魂を込めて演じたいと思います」と意気込んだ。なお、八重の夫で同志社大学を創設した新島襄のキャストは発表されなかった。
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今回、発表されたキャストは16人で、八重の幼なじみ・日向ユキを剛力彩芽さん、八重の父・権八(ごんぱち)を松重豊さん、八重の母・佐久を風吹ジュンさん、兄・覚馬の妻・うらを長谷川京子さん、八重の弟・三郎を工藤阿須加さんが演じる。さらに、会津藩の最後の藩主・松平容保を綾野剛さん、会津の若き知将・山川大蔵(おおくら)を玉山鉄二さん、主席家老・梶原平馬(へいま)を池内博之さん、家老・神保内蔵助の長男・修理(しゅり)を斎藤工さん、「薩会同盟」の立役者・秋月悌次郎(ていじろう)を北村有起哉さん、容保の義姉・照姫を稲森いずみさん、“鬼神”の異名を持つ佐川官兵衛を中村獅童さん、家老・西郷頼母(たのも)を西田敏行さんが演じることも発表された。
発表会には、風吹さん、北村さん以外の新キャストが登場した。長谷川博己さんは尚之助について「尚之助は八重の初めての夫で、別れたところにミステリーがある。ミステリアスな感じがします」とコメント。97年放送の大河ドラマ「毛利元就」で吉川元春を演じた松重さんは「元就から15年。何にも成長していません。初心に戻りたい」、06年放送の大河ドラマ「功名が辻」でガラシャを演じた長谷川京子さんは「前回は緊張で終わったけど、今回は腰を据えて臨めたらと思います」とそれぞれ意気込みを語った。
同局の内藤愼介チーフプロデューサーはドラマについて「(物語の舞台となる)福島で一つ、お祭りをやろうという思いがある。忘れていることを取り戻せる大河ドラマがあってもいいんじゃないか? 皆さんが元気になるようなドラマを目指したい」と話した。また、綾瀬さんは新キャストを前に「緊張と期待でいっぱい。力を合わせていきたいと思います。八重はぶれることなく強い女性。自分も学びながら演じていきたい」と笑顔で話していた。
ドラマでは、福島県出身で、戊辰戦争の落日、会津の鶴ケ城に500人の女たちと立てこもり、銃を持って戦ったことから“幕末のジャンヌ・ダルク”と呼ばれる主人公・八重(1845~1932年)の一生を描く。脚本は「ゲゲゲの女房」の山本むつみさん、テーマ音楽は坂本龍一さんが担当する。13年1月から放送。全50回を予定。(毎日新聞デジタル)
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