話題のアニメの魅力をクリエーターに聞く「アニメ質問状」。今回は、世界をまたにかける女武器商人と元少年兵ら私兵たちの道のりを描いた人気マンガをアニメ化した「ヨルムンガンド」です。小学館映像事業室の岡本順哉プロデューサーに作品の魅力を語ってもらいました。
ウナギノボリ
10年前の朝ドラ「花子とアン」 当時の吉高由里子インタビュー
−−作品の概要と魅力は?
女性武器商人のココと、元少年兵のヨナ、そしてココを守る私兵たちが、「武器を扱うこと」を通し、たどる旅路を追った作品です。多彩な登場キャラクターたちがおのおのに抱える過去や矛盾を、シリアスさに軽妙さを絶妙にブレンドしたような、独特のテンポで描いていく物語は一度“ハマる”と抜け出せません。
−−制作決定の経緯と、アニメにするときに心がけたことは?
ちょうど、原作の連載も終わりが見えてきた時期、ジェネオンさんとWHITE FOXさんと出会い、アニメ化のお話をした後に、「これは今しかないな」と感じたことをよく覚えています。作中に登場する兵器や銃器の数から考えても、膨大な設定とその精密さは常に要求されていると思っています。ジャンルとしてはガンアクションものですが、他に類をみない深淵なテーマを扱う作品なので、普段ミリタリーになじみのない人たちにも面白がって見てもらえるように心がけています。
−−作品を作るうえでうれしかったこと、逆に大変だったことは?
これは手前みそなのかもしれませんが、あまりに良くできていて、放送されてもほとんど気づいてもらえないので、この場を借りて言わせてください! テレビアニメにおける「迷彩」の表現というのは、そもそも非常に難しいのですが、ヨルムンガンドにおける迷彩服の表現はリアルさを重視して、全てハリコミで行い、それを撮影しています。これはもう大変な技術と手間がかかっていますので、ぜひとも視聴者の皆さんに注目していただきたいです。ちなみに3話と4話のオーケストラ編に登場する師匠のアロハシャツも同様の処理です。
−−今後の展開、読者へ一言お願いします。
第1期も佳境に差しかかり、これからは、各キャラクターの抱える過去や、ココの真の目的も徐々に明らかになっていきます。過不足ない見事な構成の脚本、原作の絵柄を強く意識したキャラクターデザイン、こだわり抜いた銃撃シーンの演出、常に予想の上をいく音楽、抜群のチームワークの役者さんなどなど。最高のスタッフで原作の最後まで完全アニメ化しますので、今後の放送も楽しみにしていてください。第2期は10月からスタートです!
小学館 映像事業室 岡本順哉
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