注目映画紹介:「映画 ひみつのアッコちゃん」 綾瀬はるかと岡田将生の透明感はため息もの

「映画 ひみつのアッコちゃん」の一場面 (C)赤塚不二夫/2012「映画 ひみつのアッコちゃん」製作委員会
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「映画 ひみつのアッコちゃん」の一場面 (C)赤塚不二夫/2012「映画 ひみつのアッコちゃん」製作委員会

 故赤塚不二夫さんが1960年代に少女マンガ誌で連載し、その後、3度ほどテレビアニメ化された「ひみつのアッコちゃん」を、綾瀬はるかさん、岡田将生さんのダブル主演で実写映画化した「映画 ひみつのアッコちゃん」(川村泰祐監督)が9月1日に封切られる。10歳の少女、加賀美あつ子(吉田里琴さん)が、鏡の精(香川照之さん)からもらった魔法のコンパクトを使い、22歳の大学生に変身。買収問題に揺れる化粧品会社のエリート社員、早瀬尚人(岡田さん)のピンチを救っていく……というストーリーだ。

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 綾瀬さんが演じるのは、大学生に変身後のアッコちゃん。彼女が、飛んだり跳ねたり転んだり、はたまた大喜びしたり、大泣きしたりと、小学生らしい表情を見せるが、そこにまったくわざとらしさを感じないのは、それが綾瀬さんだからだろう。一方の岡田さんも、化粧品会社の社員を持ち前の美貌で爽やかに演じ、清潔かつ透明感抜群の両者のツーショットは、それはもう、ため息ものだ。試写後、20代後半とおぼしき女性2人組が、岡田さんの美貌について「あんまりきれい過ぎて途中から腹が立ってきた」と話しているのを小耳に挟んだほどだ。

 外見は22歳で心は10歳のピュアなアッコの、「資本」が「シフォンケーキ」に聞こえたりといった子供らしい聞き間違いや勘違いにしばしば笑わされる。その一方で、大人にとって耳の痛い発言で、こちらをハッとさせる場面もある。終盤の展開には少々戸惑うが、大学生のアッコちゃんを会社でアルバイトさせるという設定で、社会人にも共感できるようにした。子供たちの変身願望を満たす効果もありそうで、「アッコちゃん」のアニメの思い出があるお母さんが、娘さんと一緒に見に行くと楽しいひとときを過ごせるのではないか。9月1日から新宿ピカデリー(東京都新宿区)ほか全国で公開。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)

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