朗読少女:乙葉しおりの本の小道 第83回 宮沢賢治「グスコーブドリの伝記」

「グスコーブドリの伝記−猫の事務所・どんぐりと山猫(ますむら・ひろし賢治シリーズ)」著・ますむらひろし、原作・ 宮沢賢治(扶桑社)の表紙(左)と乙葉しおりさん
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「グスコーブドリの伝記−猫の事務所・どんぐりと山猫(ますむら・ひろし賢治シリーズ)」著・ますむらひろし、原作・ 宮沢賢治(扶桑社)の表紙(左)と乙葉しおりさん

 美少女キャラクターが名作を朗読してくれるiPhoneアプリ「朗読少女」。これまでに50万ダウンロードを突破する人気アプリとなっている。「朗読少女」で、本の朗読をしてくれるキャラクター、乙葉しおりさんが名作を紹介する「乙葉しおりの本の小道」。第83回は宮沢賢治の「グスコーブドリの伝記」だ。

ウナギノボリ

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 皆さんこんにちは、乙葉しおりです。

 早いもので夏ももう終わりですけれど、皆さんはこの夏、何か目標を立てましたか?

 そして、それは達成できたでしょうか?

 私はというと、地元の自治会で開かれているラジオ体操の出席スタンプ皆勤賞を目指していたんですが、がんばったかいあって見事達成! ……できませんでした(>_<)

 お気に入りの本を読んでつい夜更かしをしてしまったのが敗因でした……残念です(>_<)

 ちなみに「ラジオ体操の歌」を作詞された藤浦洸(ふじうら・こう)さんは、秋の始まり9月1日がお誕生日だとか。

 ……というわけで、今回は9月から日付をさかのぼって作家さんのお誕生日をご紹介していきたいと思います。

 まず同じ9月1日、エドガー・ライス・バローズさん(1875年・米)。冒険小説「ターザン」のほか、SF冒険小説の古典「火星のプリンセス」で知られています。

 続いて8月30日は国木田独歩さん(1871年)。「武蔵野」「忘れえぬ人々」で知られ、夏目漱石さんや芥川龍之介さんからは高い評価を受けていました。

 同じ日にメアリー・シェリーさん(1797年・英)。人造人間のお話「フランケンシュタイン」の作者として有名です。私も誤解していたんですけれど、「フランケンシュタイン」は人造人間の名前ではなくて人造人間を作った科学者の姓名なんですよ。

 29日は、モーリス・メーテルリンクさん(1862年・ベルギー)。チルチルとミチルの兄妹が幸せの鳥を探す「青い鳥」は皆さんもご存じですよね。

 28日は、ヨハン・ウォルフガング・フォン・ゲーテさん(1749年・ドイツ)。小説「若きウェルテルの悩み」戯曲「ファウスト」など、ドイツを代表する文豪として知られていますよね。

 そして最後に27日は、宮沢賢治さんのお誕生日。後ほど宮沢賢治さんの代表作の一つ「グスコーブドリの伝記」をご紹介しますので、ぜひご覧になっていってください(*^^*)

 ではここで、朗読倶楽部のお話……最後の大会前のお話、第11回です。

 急きょ、朗読する本を交換して行うことになった朗読交流戦。今まで練習してきた本ではなく、全く異なる作品を朗読することになって戸惑ったものの、「相手も同じ条件」という先生の一言で、「相手のこと」を考える余裕がなかった自分に気づかされました。

 そう……朗読倶楽部存続の焦りから、大会に勝つことを考え、勝つためにうまく読むことばかり気にしていた私は、「相手」……聴いてくれる人のことを忘れてしまっていたんです。

 うまく朗読することだけに集中しても、聴いてくれる人に伝わらなければ良い朗読とはいえません。聴いてくれる人がいるから、朗読は成立するんです。

 もちろん私でも気づくことを、部長さんとみかえさんの2人が気づかないはずはありません。私たちはお互いに顔を見合わせて一つ大きくうなずくと、新しい気持ちにスイッチを切り替えて、交流戦をスタートすることができたのです……と、いうところで、今回はここまで。

 次回もまた、よろしくお願いしますね(*^^*)

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