ゲームショウ2012:話題の「モンハン4」を体験 “しがみつく快感”に魅了

東京ゲームショウで初お目見えした「モンスターハンター4」(C)CAPCOM CO.,LTD. ALL RIGHTS RESERVED.
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東京ゲームショウで初お目見えした「モンスターハンター4」(C)CAPCOM CO.,LTD. ALL RIGHTS RESERVED.

 幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催中の最新ゲームの祭典「東京ゲームショウ」が22日から一般公開される。今年も一番人気と目されているのが「モンスターハンター」シリーズのニンテンドー3DS向け最新作「モンスターハンター4」(13年3月発売予定)だ。さっそくカプコンブースで一足先に体験してみた。(毎日新聞デジタル)

ウナギノボリ

 「モンスターハンター」シリーズは、プレーヤーがハンターとなってモンスターを倒していくハンティングアクションゲームの人気シリーズ。前作にあたる3DS版「3(トライ)G」は100万本を超える大ヒットを記録している。

 今回の「4」は、地形の高低差を生かした立体的なアクションが加わったのが最大の特徴だ。新たな武器「操虫棍(そうちゅうこん)」が加わったほか、ジャンプしてモンスターにしがみつくことができたり、壁にしがみついたまま攻撃ができたりとアクションのバリエーションが増えたことで、より奥の深い狩りが楽しめるようになっている。さらに、インターネットを通じた協力プレーにも対応し、遠隔地のプレーヤーと一緒に遊ぶこともできるようになった。

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 今回体験できるのは、制限時間を15分に設定されたゲームショウの特別バージョン。新しい武器「操虫棍」にこれまでの12種類が加わり、計13種類から武器を選べる。選べるクエストは、シリーズおなじみの「ドスジャギィ」と戦う初心者向け、長い腕としっぽが特徴の新モンスター「ケチャワチャ」を討伐する中級者向け、強敵「ティガレックス」を相手にする上級者向けの3種類だ。

 今回は新武器の「操虫棍」に注目してプレーした。選んだクエストは中級者向けの「ケチャワチャ討伐」。新モンスターに新武器で挑むとあってほぼ手探りでのスタートだ。

 「操虫棍」は、「猟虫(りょうちゅう)」と呼ばれる虫を操り、モンスターから吸い取ったエキスで自身を強化できるのが特徴。見かけは身長より長い棍という感じで、拳法の棒術のような立ち回りができる。

 さっそくクエストをスタート。立ち回りを確認してみる。猟虫を使った強化の手順は、印弾(しるしだま)をモンスターに当ててから、猟虫をモンスターに飛ばし、猟虫がモンスターからエキスを吸い取ったのを見計らって「虫寄せ」を行うと猟虫がこちらに帰ってきてプレーヤーが強化されるという三つの手順が必要になる。エキスにはモンスターの部位によって、移動強化、防御強化、攻撃強化があり、部位によっては体力回復効果もある。

 一方、攻撃アクションは、突きからけさ斬りやなぎ払い、けさ斬りから2段斬りそして叩(たた)きつけと、さまざまな攻撃に派生できるのが特徴。そして最大の見せ場となるのがRボタンを押しながらBボタンで出せる「跳躍」だ。操虫棍を棒高飛びの要領で地面にひっかけてジャンプするもので、今回新たに加わった立体アクションにあたる。段差のある地形でなくても、自発的にジャンプできるのは操虫棍ならではのアドバンテージといえるだろう。

 5分くらいかけて一通り立ち回りを確認したところでようやくケチャワチャと対面。ケチャワチャはキツネザルのような姿をしたモンスターで、最初は正直何をやってくるのか見当が付かなかったが、上部に張りめぐらされたツタの床にも乗れる2層構造となった新マップの特徴をフルに生かし、ツタにぶら下がって攻撃、ツタの上から攻撃と多彩なアクションに翻弄(ほんろう)されてしまう。

 こちらはといえば段差のあるマップにまだ慣れず、ケチャワチャの攻撃をあたふたしながら避けるばかりだったが、ふとした拍子に段差からジャンプしてしまい、運よくジャンプ攻撃をケチャワチャに当てることができた。

 すると、いきなりケチャワチャの背中にしがみつくことができた。思わぬ出来事に戸惑っていると、コンパニオンさんから「Xボタンを連打してください!」というアドバイスが飛び、あわててXボタンを連打。するとキャラクターが背中にナイフ攻撃を繰り出し、突如画面に現れた青いゲージが右方向に伸びていった。しかし、しばらくするとゲージの左端にあったモンスターマークが右に動き出し、同時にケチャワチャもキャラクターを振りほどこうと大暴れしだした。どうやらモンスターマークが青いゲージを全部食べてしまうとしがみつきが解除されてしまうらしい。

 またまた状況を把握できない状態に陥っていると、再びコンパニオンさんから「Rボタンを押しっぱなしにしてください!」と的確なアドバイス。Rボタンを押していると、モンスターマークの動くスピードが鈍くなる。やがて暴れるのをやめたのを見計らってまたナイフ攻撃を繰り出して青いゲージを最大まで伸ばすことができた。

 すると、ケチャワチャはひっくり返ってしまい、しばらく攻撃し放題の状態にすることができた。まさにボーナスタイムといったところで、喜び勇んでケチャワチャを思う存分なぐりまくることができた。モンスターの動きを読んでその合間に攻撃することが多いだけに、一方的に攻撃できる状態はうれしいものだ。

 すっかりしがみつきのとりこになってしまった記者は、操虫棍の跳躍を連発し、何度かしがみつくことに成功。そのままナイフ攻撃でひっくり返すのにも慣れてきた。どうやら敵のスタミナがない時はひっくり返しやすいようだ。しかし、当たりもしない跳躍ばかりを連発していたこともあり、クエストは時間切れで失敗。猟虫の効果を生かすこともできず、製品版でのリベンジを誓うはめになってしまった。

 「モンスターハンター」の人気の要因の一つに、人間くさいリアルさと思わずまねしたくなるキャラクターの動きがある。今回の「4」から導入された立体的なアクションは、いずれも真新しいが見ていて気持ちのいいものばかりだ。操虫棍の跳躍は、高いところから飛べばセルゲイ・ブブカ選手やエレーナ・イシンバエワ選手になれたのではという気持ちにさせてくれるはず。ナイフ攻撃による“超インファイト”も楽しい。同社のアクションRPG「ドラゴンズドグマ」でも感じた“しがみつく快感”をまた別の形で味わわせてくれた。発売までは半年以上あるが、それまでは「3G」でイメージトレーニングを積んで来年3月の発売日を迎えたい。

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