アニメ質問状:「翠星のガルガンティア」 ロボアニメであり“船アニメ” 今後はレドの葛藤が…

(c)オケアノス/「翠星のガルガンティア」製作委員会
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(c)オケアノス/「翠星のガルガンティア」製作委員会

 話題のアニメの魅力をクリエーターに聞く「アニメ質問状」。今回は「翠星のガルガンティア」です。バンダイビジュアルの宣伝プロデューサーの廣岡祐次さんに作品の魅力を語ってもらいました。

ウナギノボリ

 −−作品の概要と魅力は?

 “SF冒険活劇”と銘打っている作品で、チェインバーというロボットが出てきますが、戦闘シーンがメインで敵と戦うというようないわゆる“ロボットアニメ”という立ち位置とは少し異なった作品です。主人公・レドと愛機・チェインバーが、宇宙での戦闘中に事故にあい、彼らにとっては記録上の存在でしかなかった地球に漂着するところから物語が始まります。その地球はほとんど陸地が存在せず、人々は船団を組み、船上で生活をしている世界です。文化も文明も違うところにやってきたレドを、ガルガンティア船団に住むヒロイン・エイミーがサポートしていきます。そんなボーイ・ミーツ・ガール要素も本作品の見どころの一つです。

 −−アニメにするときに心がけたことは?

 よく村田和也監督がおっしゃっているのは「視聴者の皆様も、ガルガンティア船団の一員になったつもりで楽しんでいただきたい」ということです。この世界観独特の“船”の描写を本当にこだわっており、作中にもさまざまな役割を担った船がでてきまして「次はどんな船が出てくるのだろう」という冒険心をくすぐられるようにできていると思います。船の外観の“サビ”であるとか、内部の構造であるとか、細部にわたって見どころ満載です! これは平澤直プロデューサーの受け売りですが「ロボットアニメであると同時に『船アニメ』である」という側面があり、その細かい描写をぜひ楽しんでいただきたいです。

 −−作品を作るうえでうれしかったこと、逆に大変だったことは?

 テレビ放送前から劇場での先行上映イベントを全国5カ所で実施したり、放送に先がけて第1話と第2話の本編を収録したブルーレイディスクを8000枚無料配布したりするというような展開を実施しました。これは、クオリティーの高さにはこだわって製作されたこともあり、できるだけしっかりした環境で本作品を見ていただきたいという製作委員会の目的があったからです。

 おかげさまで大変好評をいただきましたが、特にブルーレイディスクの無料配布は前例がないことだったので、社内外の調整が大変でした(笑い)。オリジナル作品は、放送開始前に「見てもらうにはどうしたらよいか?」という部分はいつも悩むところなのですが、今回は思い切った展開ができたと思っています。

 −−今後の見どころを教えてください。

 第6話までは、レドがガルガンティア船団で生活していくさまが丁寧に描かれているのですが、第7話で物語が大きく動き出します。後半へ向けて、レドとチェインバーの関係性がどう変わっていくのか……というところが見どころの一つです。レドの葛藤が、さまざまな場面でまわりに影響をおよぼします。そして、思わぬ出会いも重なる形で物語はクライマックスへと向かいます。物語終盤のアクションシーンにも注目してください!

 −−ファンへ一言お願いします。

 本作品はテレビシリーズ13話と、今後発売されるブルーレイボックス1と3に新作OVAが1話分収録された全15話構成となります。商品がブルーレイボックス全3巻構成というのも珍しいと思うのですが、とにかく特典が満載となっております! 前述のOVAのほか、各巻にドラマCD(3話分)、キャラクター原案の鳴子ハナハル描きおろしマンガ、本編の脚本執筆メンバーでもある谷村大四郎氏による書きおろし小説、絵コンテ集などを収録! 発売はそれぞれ8、9、10月となります。最終回が怒濤(どとう)の展開となっていますので、見届けた後にその余韻のままぜひご予約いただければ幸いです!もちろんその前にご予約いただけたらうれしいです……(笑い)。

 バンダイビジュアル 「翠星のガルガンティア」 宣伝プロデューサー 廣岡 祐次

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