濱田岳:「殿のことが大好き」 軍師官兵衛の右腕役で活躍

NHK提供
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 人気グループ「V6」の岡田准一さんが豊臣秀吉の軍師・黒田官兵衛役で主演を務めるNHKの大河ドラマ「軍師官兵衛」で、黒田官兵衛の筆頭家老・栗山善助役で出演中の濱田岳さん。のちに「黒田二十四騎」と呼ばれる官兵衛の精鋭家臣団の筆頭に挙げられる知恵者の善助について、濱田さんは「(武士として)命を懸ける感覚はよく分からないけれど、殿のことが大好きというのはよく分かっていると思う」と語る。濱田さんに、演じる善助の役どころや官兵衛を演じる岡田さんの印象などを聞いた。

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 黒田官兵衛は、戦国時代末期に“天才軍師”と称され、信長、秀吉、家康の三英傑に重用され、九州・福岡藩52万石の礎を築いた人物。官兵衛が30歳のとき、39歳の秀吉と出会って意気投合し、義兄弟の契りを交わす。本能寺の変で信長亡き後は、官兵衛が秀吉を支え、天下取りを目指した。

 濱田さんが演じる善助は、播磨国栗山村の農家の出身だが、黒田家が才覚次第で家臣を取り立てるといううわさを聞き、官兵衛を道で待ち伏せて士官を願い出た人物。若いころから知恵が回り、弁が立ち、先輩の母里武兵衛(永井大さん)に生意気を言ってはしかられていた。2日に放送される第5回では、善助の初陣で転機にもなる「青山の戦い」が描かれる。

 ◇初の大河ドラマは…

 今回が大河ドラマ初出演となる濱田さん。日本を代表するドラマを作っている自信に満ちた撮影現場は「(舞台が)戦国時代でも、おそれがない。迷いのないプロの集団」と表現する。「技術的なことでもびっくり。現代劇だったらキャラクターの解釈ができるけれど、史実もあるし、作法も大事。喜んでもガッツポーズやピースはだめだし、いかに(時代劇の中で)自然に見せるかが、こうも難しいものかと思った」と語った。

 プレッシャーと戦う一方で「大河ドラマに出演すること自体が一つのステータス。日本人なら誰もが知っている番組に出られるのは、本当に名誉なことだと思っています。僕のことを知らなかった人にも知ってもらえるチャンス」と喜ぶ。「日本全国、子供から年配の方まで応援していただけるような善助を演じて、殿を支えていきたい」と意気込み、スタッフやキャストにも「手だれのプロ集団を、(自身の)演技で楽しませたい」と思いをぶつける。

 ◇殿のためなら「ピエロになる」

 善助が仕える“殿”こと官兵衛役の岡田さんには「武術に詳しいので、刀さばき、抜刀を教えてもらいました」という。しかし「真剣であのスピードで切られたら気づかない。僕には見えなくて、教えてもらう前に切られている。危機感が増しましたね。やべえって(笑い)」と振り返った。岡田さんの魅力は「見た目はもちろんカッコいいのですが、それにおごらず、背中で魅せて男もほれる」といい、「本格的な時代劇が初めてだったので、頼るところは自然に殿の背中だった。初めは『助けて』と思って見ていましたが、それがいつの間にか背中にほれていた」と次第に役柄と気持ちが重なっていったことを語った。

 現場では「(岡田さんが)殿という設定だからではないけれど、殿が盛り上げたいとおっしゃるのなら、僕はピエロになる。殿が役柄に没頭していて、現場を自然と楽しくしている。そのお手伝いをしたい」と熱く語る。

 ◇官兵衛の右腕・善助

 自身が演じる善助について、濱田さんは「殿を支える新しい家臣団の中で、僕が右腕になるのが面白い。あんなにカッコいい部下がたくさんいるのに、その中で僕が右腕……。裏切りが普通の戦国時代で、殿が腹を割って話せる相手が善助なんだ」とうれしそうに語る。今後は「善助が殿のことをどんどん好きになっていくように、ドラマを見る人も回を重ねる度に殿のことが好きになっていく。視聴者と同じ目線という役割も担えたら」といい、「やっと役が分かってきたところなので、すきあらば善助らしさを出したい。もっとスマートに殿を助けられたらいいな」と笑顔で語った。大河ドラマ「軍師官兵衛」は毎週日曜午後8時(NHK総合)ほかで放送中。

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