話題のアニメの魅力をクリエーターに聞く「アニメ質問状」。今回は、江口夏実さんの人気マンガが原作の「鬼灯の冷徹」です。キングレコードの島居理恵プロデューサーに作品の魅力を語ってもらいました。
ウナギノボリ
10年前の朝ドラ「花子とアン」 当時の吉高由里子インタビュー
−−作品の概要と魅力は?
現代日本における「組織の中で働くということの世知がらさ」や「理不尽さ」みたいなものをさまざまな地獄と、その中に存在するキャラクターになぞらえて、希有(けう)な視点でエンターテインメントにしている作品です。というと堅苦しいですが、何も考えずに見てもらい、ちょっと共感して、笑いとばせて、明日が楽しみになるという魅力があります。
−−アニメにするときに心がけたことは?
遠慮してしまうとお客さんに届かないと感じましたので、本気でふざけるということを念頭におきました。かつ重さと軽さのさじ加減、言葉の使い方などは、シナリオの段階から気を使って刷り合わせていったところがあります。
−−声優の起用理由について教えてください。
安元洋貴さんのもともとの声の“成分”に「楽しさ」みたいなものが感じられたので、地獄の官吏を演じていただく上でこの作品の雰囲気にハマるのではないかと思っていました。ピーチ・マキ役の上坂すみれさんはあっけらかんとしたところが良く、芥子役の種崎敦美さんは爆発力勝負です。ほかのキャストのみなさんも、この人でなければならない方に依頼できて、とてもすてきなチームだと思います。
−−作品を作る上でうれしかったこと、逆に大変だったことは?
オープニング曲に地獄のワードを入れ込む部分の、日本語とメロディーの組み合わせは熟考に熟考を重ね、パッケージの歌詞文字の校正の際には、知恵熱が出ました。
また、地獄なので、拷問(ごうもん)のシーンでは、一応、血が出たりします。これってテレビ的にどうなんだろう……。不安……と思っていましたが、結果、全く注意されませんでした(笑い)。作品の持てる楽しい雰囲気のなせる技です。これからも自由にやらせていただきます。
−−今後の見どころを教えてください。
最終話に向けた盛り上がりにぜひご注目ください。またDVD、ブルーレイディスクにもたくさん楽しい仕掛けを作っていますので、ぜひお見逃しなく。
−−ファンへ一言お願いします。
現世での行いには、充分にお気をつけください。
キングレコード プロデューサー 島居理恵
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