パトレイバー:実物大イングラム豊洲に立つ

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 「機動警察パトレイバー」シリーズの実写化プロジェクト「THE NEXT GENERATION パトレイバー」のイベントが17日、東京湾に面した東京・豊洲のショッピングセンター「アーバンドック ららぽーと豊洲」のシーサイドデッキで行われ、全長約8メートルの実物大98式イングラムのデッキアップ(寝ている状態からの立ち上げ)が初披露された。

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 実物大イングラムは4月5日から順次公開される同プロジェクトの新作撮影のために忠実に再現されたもので、デッキアップ披露の場には、「パトレイバー」が湾岸地区を舞台にしていることから、湾岸の風景が広がる豊洲が選ばれた。主人公で1号班操縦担当の泉野明(いずみの・あきら)を演じる真野恵里菜さん、第二小隊隊長の後藤田継次を演じる筧利夫さん、総監督、脚本を務める押井守監督も立ち会った。

 筧さんの「パトレイバー、デッキアップ!」、真野さんの「はい!パトレイバー、出動します!」というかけ声とともに、実物大イングラムがゆっくりと立ち上がった。真野さんは、イングラムを見上げながら「デッキアップ、初めて見たときは、迫力がすごかったです……。コックピット内の撮影は、クランクインより緊張しました」と、撮影を振り返った。筧さんは「外で見ると、違いますね……。存在感が増して見えますね」と、目を離さずにじっと見つめた。

 押井監督は「倒れないか、心配」とちゃかしたが、「(こだわったのは)足のディティールじゃないですかね。10倍くらい増えています。そうじゃないと歩くように見えない」と、こだわりを明かした。デッキアップしたイングラムについては「やっぱり、パトレイバーは湾岸に立っているのが、一番似合う。いい場所だと思いますよ」と満足げに語り、「自分で言うのもなんですけれど、作品はかなり面白いと思います。それでもなおかつ、アニメの方がいいんだという人もいると思うけれど、それでもいい。悪口言うためにも、ぜひ見てほしい」とメッセ−ジを送っていた。

 「パトレイバー」は、歩行式の作業機械・レイバーが実用化された近未来を舞台に、レイバー犯罪に立ち向かう警視庁の特科車両2課中隊(特車2課)の活躍や泉野明ら隊員の日常を描いたSF作品。1988~94年に週刊少年サンデー(小学館)でゆうきまさみさんのマンガが連載され、89~90年にはテレビアニメも放送された。新作は、2013年の東京が舞台で、登場人物は特車2課の“三代目”という設定。長期的不況で手間とお金のかかるレイバーはお払い箱となっており、特車2課の第1小隊は解散、第2小隊はレイバー運用経験の継続としてかろうじて存在している状態で、98式イングラムだけは“栄光の初代”、“無個性の二代目”、“無能の三代目”に引き継がれていった……というストーリー。押井さんが全7章のシリーズと長編作品の総監督、脚本を手がけ、福士誠治さんや太田莉菜さんらも出演する。

 シリーズ第1章が、4月5日から新宿ピカデリー(東京都新宿区)ほかで2週間限定でイベント上映。第2章は5月31日、第3章は7月12日、第4章は8月30日、第5章は10月18日、第6章は11月29日、第7章は2015年1月10日と順次上映予定。長編劇場版は、15年のゴールデンウイークに全国公開される予定。

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