話題のアニメの魅力をクリエーターに聞く「アニメ質問状」。今回は、ヒロユキさんのマンガが原作の「マンガ家さんとアシスタントさんと」です。古田丈司監督に作品の魅力を語ってもらいました。
ウナギノボリ
10年前の朝ドラ「花子とアン」 当時の吉高由里子インタビュー
−−作品の概要と魅力は?
ヒロユキ先生がヤングガンガンで連載していた「マンガ家さんとアシスタントさんと」(全10巻)のテレビアニメです。現在は第2部「マンガ家さんとアシスタントさんと2」が同誌で連載中です。内容はちょっとHなマンガ家「愛徒勇気(あいと・ゆうき)」とそのアシスタントたちのドタバタ日常コメディーになります。難しいことをいっさい考えずに見て、笑えるというところが作品の魅力と思っています。
−−アニメ化するときに心がけたことは?
ギャグアニメなのでとにかくテンポ感には神経を使っています。あとはヒロユキ先生のオーダーもあって、とにかく主人公の愛徒は「キモく」を意識しています(笑い)。ただ愛徒があまりに変態すぎて視聴している女性が見てドン引きにならないよう、愛徒が「キモかわいい」くらいに見えるよう映像的にもいろいろ工夫しているつもりです。愛徒役の松岡禎丞さんのおかげもあって「キモかわいい」愛徒になったんじゃないかなと(笑い)。
−−アニメでは原作以上にキャラクターの暴走ぶりが目立っていますが、アニメならではの演出、仕掛けはありますか?
アニメは原作よりも表現を振り切った方向にして、視聴者の方たちが気持ちよく笑えるような演出にしています。そのため声優のみなさんにもいろいろとむちゃなオーダーしたりしています。特に愛徒には、「もっと大人の女な感じで」とか「もっとムラムラが止まらない感じで」とか(笑い)。後はテンポよくエピソードを進めるため、原作のオチと違う落とし方をしていたり、投げっぱなしで強引に終わらせたりなど、原作との違いも楽しんでもらえればと思います。
−−作品を作るうえでうれしかったこと、逆に大変だったことは?
久しぶりにギャグアニメを思いっきりやれたことですね。ここまで最初から最後までギャグっていう作品は最近あまりないのでやっていて楽しいです。音響現場でも笑いが絶えないですし、編集作業でも毎回爆笑しながら編集できる楽しい現場になったのも良かったです。大変だったのは1話に3~4エピソードを入れて内容を凝縮したため、気が抜けるカットが全くなく、楽をして制作できないことですね(笑い)。
−−今後の見どころを教えてください。
愛徒が変態すぎるのもあって(笑い)、はじめのうちは周りの女の子たちが比較的常識人っぽく見えるんですけど、愛徒に振り回されていくうちに女の子たちのおかしな部分がどんどんバレていきます。正直、愛徒並みに変な女の子しかいないんじゃないかなと(笑い)。特に足須さんは3話から片りんを見せ始めていますが、Sキャラに覚醒しますので、足須さんにののしられたいドMな方は必見ですね(笑い)。
−−ファンへ一言。
「マンガ家さんとアシスタントさんと」は約13分のショートアニメですが、原作のおいしいところをギュギュギュっと凝縮して制作しています。熱量だけなら他の30分アニメに負けていないと自負しています。最後まで笑いっぱなしハイテンションで突き進んでいきますので、応援よろしくお願いします。
「マンガ家さんとアシスタントさんと」監督 古田丈司
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