サッカー・ワールドカップ(W杯)ブラジル大会とともに、新シリーズの連載がスタートした高橋陽一さんの人気マンガ「キャプテン翼 ライジングサン」(「グランドジャンプ」で連載中)。作品が生まれたきっかけや、主人公・翼のモデル、翼がスペインの名門クラブ・FCバルセロナに入団した理由などを作者の高橋陽一さんに聞いた。
ウナギノボリ
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−−サッカーを知ったきっかけは?
1978年のアルゼンチンで開かれたワールドカップを、野球部だった高校生のときにテレビで見たのがきっかけです。当時は選手の名前も分からなかったけれど、面白かった。野球にはない自由さに引かれましたね。それからプロのマンガ家を目指すとき、野球とサッカーのマンガを交互に描くようになりました。
−−「キャプテン翼」の原型は?
連載を始める1年前、新人賞に応募して、「キャプテン翼」という同じ名前の読み切り作品を描いています。主人公の名前は「翼太郎」でしたが、連載時には、より夢を追う作品にしようとして名前を「大空翼」に変えました。「太郎」の名前は「岬太郎」に受け継がれています。(主要キャラクターの)若林、石崎も(そのころから)いますよ。
−−シリーズの最新作「ライジングサン」では、W杯ではなく、五輪を舞台にしていますね。
いきなり話をとばしてW杯を描こうと思ったけれど、五輪もちゃんと描きたかったのです。前のシリーズはクラシコ(バルセロナとレアル・マドリードが直接対決する試合のこと)の1試合だけでコミックス15巻分もかかったし、今回はサクッといくつもりです。初代シリーズの小学生大会のイメージで、原点回帰ですね。
−−翼の所属チームをバルセロナにしたのはなぜ?
1998年のフランスW杯を現地で観戦したとき、パリの宿が満杯でスペインのバルセロナを拠点にしたんです。街の雰囲気もよかったし、(バルセロナの本拠地)カンプ・ノウに入ったら「このスタジアムで翼をプレーさせたい。欧州に移籍するならスペインが合う」と思ったんですよ。
−−翼のモデルになった選手は?
ブラジルで活躍した水島武蔵という選手です。当時は日本にプロがなかったので、水島さんの生い立ちは参考になりました。もちろん、当時活躍していたマラドーナやジーコ、プラティニも参考にしていますから、交ざり合っているという感じでしょうか。
−−高橋さんにとってサッカーとはどんなスポーツだと思いますか?
地球上で一番面白いスポーツですね。自由な発想でプレーでき、手を使わず、紳士的なプレーなら何をやってもいい。ドラマチックなスポーツだと思います。
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