プロ・アマを問わず、優れたシナリオ作品を発掘する「第8回WOWOWシナリオ大賞」の授賞式が5日、東京・赤坂のWOWOW本社で行われ、応募総数482編から川崎クニハルさんの「双葉荘」が大賞に選ばれた。川崎さんには賞金500万円が贈られ、受賞作は2015年度中にWOWOWでドラマ化される予定。優秀賞には、大谷洋介さんの「タクハイ・ドライバー」、ネオ・ポフスキーさんの「駱駝(らくだ)色の女」、堀脇れいくさんの「姐(あね)さん」の3作品が選ばれ、賞金100万円がそれぞれ贈られた。
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選考委員長の崔洋一監督から花束を贈られた川崎さんは「30年以上商業映像の演出をやっており、50歳を過ぎてから自分でもストーリーをつむぎたいと思い、今回で8作目くらい。もう60歳を超えてますので、今からこういうことになってこれから私はどうなるのかと、大変興奮しています」と喜びを語った。映像化についても「非常にエキサイティング。普段自分で演出するものは自分で書くので、今回生まれて初めて、他の方に演出していただけるということが、どう受け止めていいのか分からない状況。これもまた面白い次の人生かなと思う」と笑顔を見せた。
受賞作の「双葉荘」は、川崎さんが「若い頃に体験した実話をベースに脚色を加えていった」作品。若手舞台監督の川村正治と雑誌編集者の妻・美江が1982年に、横浜港を臨む高台のテラスハウス「双葉荘」に移り住むところから始まる。ある日、正治はそこで亡霊のように現れた男と出会い、次第に交友を結ぶようになる。やがて男は亡霊ではなく、四半世紀前に双葉荘に暮らす同世代の画家であることが分かり、正治は過去に双葉荘で起こったある事件を目撃することになる……というストーリー。
なお、前回の大賞に選ばれた栄弥生さんの「十月十日(とつきとおか)の進化論」は、尾野真千子さん主演で28日午後10時からWOWOWプライムで放送予定。監督は映画「箱入り息子の恋」の市井昌秀監督、音楽と主題歌「反射して光る」は曽我部恵一さんが担当し、尾野さんのほか、田中圭さん、でんでんさん、りりィさんらも出演する。
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