タカラトミーアーツのアーケードゲーム「プリパラ」が楽しめる“大人の社交場”が東京都内に次々と登場している。小学低学年女児を中心に人気を集めるプリパラだが、“プリパラおじさん”という言葉が話題となるほどで、女性も含め大人のファンも推定5万人おり、親子連れが中心の玩具店や家電量販店のゲームコーナーで肩身の狭い思いをしている。そんな中、東京・新宿や秋葉原に大人が気軽にプレーできるスポットが誕生し、一部で話題になっている。プリパラの“大人の社交場”を探った。
ウナギノボリ
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プリパラは、カードを使ってキャラクターの衣装をアイドル風にコーディネートして、その評価やリズムゲームの点数を競って遊ぶゲーム。2014年7月から市場に投入され、今年1月には半年でユーザー登録数が前身の「プリティーリズム」シリーズの約40万人を大きく上回る100万人を突破。売り上げは今年3月末までの約9カ月間で約70億円を見込んでおり、急成長している。
メインターゲットは5~9歳の女児。タカラトミーアーツによると、一部で話題になっている“プリパラおじさん”は全体の5%程度で、「男性ファンが話題になっていますが、20歳以上の女性の“プリパラねえさん”も多い」という。大人のプリパラファンは5%程度なので、少数派ではあるが、100万人の5%ということは、単純計算で5万人にもおよぶ“おじさん”や“ねえさん”が存在することになる。「玩具店で女児がいなくなった合間にプレーする」という大人のファンの声もあり、“プリパラ難民”が発生している。
“大人の社交場”として一部で話題になっているのが東京・新宿にある「タワーレコード新宿店」だ。プリパラの前身「プリティーリズム」シリーズから猛プッシュしてきたという同店の樋口翔さんの提案で、2月中旬にゲーム機を設置したところ、最高で1日に約90回もプレーされるなど好調という。プレーヤーは20~30代の男女が中心で、男女比は半々といい、女性ファンも多いようだ。
店内には、情報交換用のノートが用意され、友達と交換するためのカード「トモチケ」を交換するプレーヤーの姿も見られるといい、ファンの交流の場にもなっている。樋口さんは「CD不況と言われていますが、店に来ることが楽しい……と思ってもらえることが来店動機になると考え、ゲーム機を設置した。一部のゲームセンターのようにファンが交流できるようにもしたい」と話しており、狙いは成功しているようだ。
秋葉原にも“大人の社交場”として人気のスポットがある。アニメグッズ専門店「アニメイト秋葉原」6階のCDコーナーだ。6日からゲーム機を設置したところ、タワーレコード新宿店と同様に20~30代の男女が集まり、男子中学生の姿も見られるという。土日はプレーする“大人”が絶え間ないといい、担当者は「好調です」と話す。また、 フィギュアなどを扱う「コトブキヤ秋葉原館」でも今後、ゲーム機を設置予定といい、“大人の社交場”が増えつつある。
タカラトミーアーツの担当者は「東京だけではなく、全国のアニメグッズの専門店などからゲーム機を置きたいという問い合わせがある」と話しており、“大人の社交場”は全国に広がっていきそうだ。
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