1963年から少女マンガ誌「なかよし」(講談社)に連載された手塚治虫さんの名作少女マンガ「リボンの騎士」の幻となっていた雑誌オリジナル版が、連載終了から49年ぶりに初めて復刻されることが明らかになった。フルカラーで忠実に再現され、扉絵や予告などもそのまま復刻する。また、同マンガ誌に当時付いていた「別冊ふろく」もそのまま復刻され、特典として付属する。
ウナギノボリ
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リボンの騎士は手塚さん原作で、“女と男”の生命を持って生まれた、シルバーランド王国の王子・サファイヤが、勇敢な“リボンの騎士”として活躍する物語。当初は1953~56年に少女マンガ誌「少女クラブ」(同)で連載されたが、完結後、63~66年に「なかよし」で再度描き下ろされ連載された。また、67年には、カラーでテレビアニメ化もされた。
「なかよし版」は最初の単行本として64~66年にB5判全5巻が刊行されたが、判型の違いなどから手塚さんが改稿し、カラーページも再現されず、ストーリーも未完。これまでも「なかよし版」の復刻はされているが、単行本がベースとなっており、雑誌オリジナル版は“幻の作品”となっていた。今回復刻するのは、改稿前のもので、扉絵や予告、カラーページも忠実に再現している。
復刻の経緯について、絶版した本などを復刻し販売するウェブサイト「復刊ドットコム」編集長の森遊机(ゆうき)さんは「リボンの騎士の復刻は、15年間あたためてきたが、この作品はカラーの部分が多く、15年前の技術では汚れや焼けなどが激しい部分の復刻が難しかった。現在はデジタルレストアの技術が向上し、破れている部分さえも復刻できるようになったので実現に至った」と話している。
復刻版「リボンの騎士《なかよしオリジナル版》復刻大全集 全4巻」は、B5サイズのフルカラー。価格は4巻セットで4万3308円。同ウェブサイト「復刻ドットコム」から予約でき、9月中旬以降に届く。
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