俳優の玉木宏さんが、28日スタートする波瑠さん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「あさが来た」で、主人公・あさの夫・白岡新次郎役として出演する。朝ドラに出演するのは2003年放送の「こころ」以来、約12年ぶりで「身の引き締まる思いです」と話す玉木さんに、意気込みやドラマへの思いを聞いた。
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「あさが来た」は、京都の豪商の次女・今井あさ(波瑠さん)が大阪で炭鉱、銀行、生命保険などの事業を起こし、日本で初めての女子大学設立に尽力する姿などを描く。あさのモデルは“明治の女傑”といわれた実業家・広岡浅子で、朝ドラでは初めて幕末から物語がスタートすることも話題になっている。宮崎あおいさんや寺島しのぶさんらも出演する。
玉木さんが演じる新次郎は、あさの許婚(いいなずけ)で、大阪の両替屋・加野屋の次男。明るく朗らかだが、家の商売には距離をおき、三味線や茶道に夢中な道楽者だ。あさの行動力と情熱にほれ込み、結婚後は、あさの事業家としての才能を見いだし、生涯にわたってその奮闘を支える。
玉木さんは、出演が決まったことについて「すごくうれしかったです」と喜ぶ。「(前回朝ドラに出演した)『こころ』の時は、一生懸命やっていて、周りを見ることができなかった。その後、いろいろな経験をさせていただき、恩返しができると思いました」と朝ドラへの思いを語る。
妻を演じる波瑠さんについては「おしとやかな印象でしたね。品があるけれど、おてんばな行動を起こす。いたずらをすると倍返しをしてくる。そんな人は珍しいですよ。でも、柔らかい雰囲気にしてくれるんです。4カ月、撮影していて打ち解けてきました」と話す。また、波瑠さんの“座長ぶり”を「ヒロインのプレッシャーがあるだろうけど、周りにそれを感じさせない」と絶賛する。
玉木さんが演じる新次郎は、女性がバリバリ働くことが珍しかった時代に、前に出るわけではなく、妻の奮闘を支える。そんな新次郎について「あさだけでなく、誰に対しても優しい人」と説明し、「僕も結婚したら、奥さんも支えたいと思いますよ」と笑顔で話す。
玉木さんは、大河ドラマ「功名が辻」「篤姫」などに出演するなど時代劇の出演経験は豊富だが、「あさが来た」では武士ではなく商人を演じる。撮影は正座をする機会が多いといい、「あぐらの方が楽ですよ。朝一(番早い時間)の正座は大変ですよ、膝が曲がらなくて……」と苦労を語る。
また、関西弁に初挑戦しており「テレビで聞くことがあるけれど、しゃべったことはないので、こんなに微妙なイントネーションがあるんだ……と驚きました。言葉の壁はありますね」と苦戦しているようだ。
撮影は大阪中心で「東京と変わらない環境を作ろうと思っています。自転車に乗っていろいろなところに行ったり、ジムに行ったりしています。すごく明るい人が多い街ですね」と大阪での生活を満喫している様子の玉木さん。元気なあさと優しい新次郎の夫婦が日本の朝を明るくしてくれそうだ。
「あさが来た」は9月28日~16年4月2日にNHK総合ほかで放送。全156回を予定。
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