話題のアニメの魅力をクリエーターに聞く「アニメ質問状」。今回は、故・赤塚不二夫さんのマンガ「おそ松くん」を約27年ぶりにテレビアニメ化した「おそ松さん」です。キャラクターデザインの浅野直之さんに作品の魅力を語ってもらいました。
ウナギノボリ
10年前の朝ドラ「花子とアン」 当時の吉高由里子インタビュー
ニートで無職の六つ子たちがおかしな連中たちと現代を舞台に暴れまわるというか、バカ騒ぎするような話です。ただ、それだけだとくだらない内容のようにも思えますが、世の中くだらないことも大事ですからね。壮大なメッセージやテーマのない話は肩の力を抜いて気楽に楽しめたりしますし。
録画してたわけじゃなく、チャンネル回していたらやっていたんだけど、見てみたらなかなか面白かったので次も見てみよう、というのもよいんじゃないかと。
ブラックで下品なネタは満載ですが、キャラクターの愛嬌(あいきょう)はなくさないように心掛けています。ただのイヤなヤツや悪いヤツ、という風にならないようにしたいなと。あと、全キャラクター特に誰も特別扱いせずに平等に罰を与えている気がします。
絵的な部分でいうと、あまり線をごちゃごちゃさせずに、分かりやすくシンプルなシルエットで、カワイイけど少し毒のあるような色遣いで、一度見たら印象に残るようなキャラクターになるよう心がけてます。
ティザービジュアルを公開した時に、カワイイとか、色遣いが好きとか反響がたくさんあったのがうれしかったです。当初は今時こんなシンプルなキャラクターでウケるのだろうかと心配していたので。あと、原作を全く知らない若い世代の人が原作に興味を持ってくださったりしたのもスゴイうれしいですね。
大変だったのは、六つ子に個性を持たせるために試行錯誤していた時です。やり過ぎると六つ子じゃなくなるし、やり過ぎないようにすると区別がつかないので、その加減が難しくて、たくさんラフを描きました。ここでは言えない大変なこともいろいろありますね(笑い)。
2話から六つ子やほかのキャラクターたちの魅力がどんどん出てきて、回を重ねるごとに各キャラへの親近感や愛着がわいてくるのではないかと思います。くだらない話ばかりのようですが、意外とマジメな話やシリアスな話もあるので、そういうのも楽しんでいただきたいですね。
生きていると大変なことやつらいことがたくさんありますし、自粛とか配慮とか何かと気を遣わないといけないことも多いので、息が詰まって しまう場面は多いと思いますが、このアニメを見て、少し息抜きをしてもらえるとうれしいです。
できるだけ、約束をドタキャンされたとか、時間指定したのに宅配便がなかなか届かない、というような何もやることがない暇な時に 見てほしいです。よろしくお願いします!
キャラクターデザイン 浅野直之
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