注目映画紹介:「デジモンアドベンチャー tri.第1章『再会』」 成長した主人公が新たな冒険に

「デジモンアドベンチャー tri. 第1章『再会』」のワンシーン (C)本郷あきよし・東映アニメーション
1 / 6
「デジモンアドベンチャー tri. 第1章『再会』」のワンシーン (C)本郷あきよし・東映アニメーション

 アニメ「デジモンアドベンチャー」シリーズの最新作「デジモンアドベンチャー tri.第1章『再会』」(元永慶太郎監督)が21日に公開される。「tri.」はシリーズ15周年を記念した新シリーズで、1999~2000年に放送されたシリーズ1作目「デジモンアドベンチャー」の続編を全6章で構成。テレビアニメ第2作「デジモンアドベンチャー02」で繰り広げられた最後の戦いから3年後を舞台に、高校生になった主人公・八神太一らの新たな活躍が描かれる。主人公たちの声は成長に合わせてキャストが一新されるが、デジモンたちは坂本千夏さんをはじめ初代の声優陣が演じている。

ウナギノボリ

 八神太一(声・花江夏樹さん)ら“選ばれし子どもたち”が、異世界「デジタルワールド」へ渡った夏から6年、八神ヒカリたちとベリアルヴァンデモンとの最後の戦いから3年の月日がたち、デジタルワールドへのゲートは閉じ、平和な生活を送っていた。ある日、クワガーモンが突然、お台場の街に出現して街を破壊。偶然見かけた太一は、クワガーモンの暴走を止めようと追いかける。クワガーモンが太一に襲いかかってきた瞬間、デジヴァイスが大きな光を放ち始め……というストーリー。

 15周年を記念して製作された今作は、主人公たちがデジタルワールドではなく現実世界にいるなど、以前の劇場版に近い雰囲気もあって、当時を知る人ならどこか懐かしさも感じるだろう。そうはいっても主人公たちが小学生から高校生へと成長し、性格や考え方などに思春期特有のものが取り入れられており、心の葛藤や成長といった部分が物語に深みを与えている。もちろん、デジモンたちの可愛らしさやカッコよさ、そして衝撃の進化シーンなど、最新の技術とテイストで描かれているデジモンの姿も魅力的だ。ストーリーは全6章あるため、まだまだ序盤だが、以前のシリーズと変わった部分と変わらない部分がバランスよく融合しており、シリーズファンも、今作で初めて「デジモン」に触れるという人も、これから始まる冒険にワクワクできるだろう。21日から新宿バルト9(東京都新宿区)ほか全国10館で3週間限定公開。(遠藤政樹/フリーライター)

 <プロフィル>

 えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。

写真を見る全 6 枚

アニメ 最新記事