注目映画紹介:「orange-オレンジ-」土屋太鳳と山崎賢人の「まれ」コンビ再共演 SF要素を含む青春群像劇

映画「orange-オレンジ-」のワンシーン (C)2015「orange」製作委員会 (C)高野苺/双葉社
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映画「orange-オレンジ-」のワンシーン (C)2015「orange」製作委員会 (C)高野苺/双葉社

 女優の土屋太鳳さんと俳優の山崎賢人さんがNHK連続テレビ小説「まれ」に続いて共演した映画「orange-オレンジ-」(橋本光二郎監督)が12日に公開される。未来から手紙が届くというファンタジックな世界観に加え、大切な人を救うために仲間ともがく姿を描いた青春ストーリー。土屋さん、山崎さんに加え、流星涼さん、山崎紘菜さん、桜田通さん、清水くるみさんら伸び盛りの若手俳優を起用した群像劇としても楽しめる。

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 「orange-オレンジ-」は、「月刊アクション」(双葉社)で連載された高野苺さんの人気マンガが原作で、コミックス全5巻は累計発行部数が400万部を突破している。高校2年生の春、高宮菜穂(土屋さん)に10年後の自分から1通の手紙が届く。そこには転校生の成瀬翔(山崎さん)を好きになること、そして翔が1年後に死んでしまうこと、その未来を変えるためにやるべきことが書かれていた。最初はいたずらだと思った菜穂も、手紙に書かれていることが次々と実際に起こり、手紙を信じるようになり、26歳の自分と同じ後悔を繰り返さないため、そして翔を救うため、運命を変えようと動き始める……というストーリー。

 「まれ」ではコミカルで前向きな夫婦を演じていた土屋さんと山崎さんだが、今作では少し奥手な女の子と家族のことで心に傷を持つ転校生という、性格も関係性もがらりと違う役柄を演じている。また、そこが新鮮で、それぞれの新たな魅力を引き出すことに成功している。10年後の自分から手紙が届くというSF設定がありつつも、中身は高校生の切ない恋愛模様や仲間を救うために力を合わせる青春が描かれており、いつの間にか身近な話としてそれぞれのキャラクターに思い入れしながら見ていた。体育祭や縁日、文化祭、仲間とパンを交換したり、プールで花火を見たりと青春の王道のキラキラした場面がちりばめられており、懐かしさとともに甘酸っぱい気持ちがこみ上げてくる。オール長野ロケで美しい緑の山々の景色にも心が洗われる。翔の未来は変えられるのか……。結末は詳しくは書かないが、温かい気持ちになることは間違いない。主題歌はコブクロの「未来」。12日からTOHOシネマズ六本木ヒルズ(東京都港区)ほか全国で公開。(細田尚子/毎日新聞デジタル)


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