注目映画紹介:「映画 妖怪ウォッチ エンマ大王と5つの物語だニャン!」笑いと感動の5エピソード

「映画 妖怪ウォッチ エンマ大王と5つの物語だニャン!」のビジュアル (C)LEVEL-5/映画『妖怪ウォッチ』プロジェクト 2015
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「映画 妖怪ウォッチ エンマ大王と5つの物語だニャン!」のビジュアル (C)LEVEL-5/映画『妖怪ウォッチ』プロジェクト 2015

 ゲームやアニメが人気の「妖怪ウォッチ」の劇場版アニメ第2弾「映画 妖怪ウォッチ エンマ大王と5つの物語だニャン!」(高橋滋春監督・ウシロシンジ監督)が19日に公開される。天野ケータや未空イナホ、ジバニャンらが活躍する五つのエピソードで構成され、人間界と妖魔界の二つの世界を巻き込んだ冒険が繰り広げられる。ゲスト声優を長澤まさみさん、堀ちえみさん、武田鉄矢さん、お笑いコンビ「博多華丸・大吉」が務めている。

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 見知らぬ少年を助けようとして死んでしまったケータ(声・戸松遥さん)が、取りついた人を普通にしてしまう妖怪「フウ2(ツー)」となる「妖怪になったケータ」、8年後の世界にタイムスリップしたジバニャン(声・小桜エツコさん)が自分が生きていた頃の飼い主で大人になったエミちゃん(声・長澤さん)を見つけ、こっそり助けるために奮闘する「ジバニャンの華麗なる妖怪」、母からの手紙を受け取って里帰りしたコマさん(声・遠藤綾さん)とコマじろうの前に3番目の弟として人間の赤ちゃんであるコマさぶろうが現れ……という「コマさん 家に帰る」、クリスマスにプレゼントをもらったことがないUSAピョン(声・重本ことりさん)に当番制のサンタ役が回ってきてイナホ(声・悠木碧さん)とともにプレゼントを配って歩くことになる「USAピョンのメリークリスマス」、妖怪界の王様・エンマ大王(声・木村良平さん)が人間の病気インフルエンザにかかったことで妖怪評議会の議長ぬらりひょん(声・子安武人さん)が人間と妖怪の交流を禁止してしまう「妖怪ワールドへ行こう」の五つのエピソード。

 五つのストーリーは、妖怪誕生の過程やタイムスリップ、季節感たっぷりのクリスマスネタなど、それぞれ趣向を凝らした内容で楽しませてくれる。ケータが新人妖怪となるエピソードは親子のすれ違いと愛情を「妖怪ウォッチ」らしい切り口で描き、サンタがプレゼントを配る話では普遍的な親子愛などが織り交ぜられ、子供はもちろん、むしろ大人の方が熱中し感心してしまうような内容になっており、思わずうなってしまった。劇場版にはぴったりで、お得感とアイデアに満ちていて純粋に盛り上がれ、丁寧に練り込まれた物語は笑いや感動が盛りだくさんだ。TOHOシネマズ新宿(東京都新宿区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)

 <プロフィル>

 えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。

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