大泉洋:大河「真田丸」でイメージ覆す“堅い男”に 「カッコよすぎて笑ってしまった」

「真田丸」で真田信幸を演じる大泉洋さん=NHK提供
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「真田丸」で真田信幸を演じる大泉洋さん=NHK提供

 俳優の大泉洋さんが出演する2016年のNHK大河ドラマ「真田丸」が1月10日、スタートする。大泉さんは、堺雅人さんが演じる主人公・真田信繁の兄・信幸(信之)役として出演する。信幸は信州松代藩の初代藩主で、大泉さんは「これまであまりやってこなかった堅い男です。ここまでカッコいいせりふを言ったことがないこともあって、カッコよすぎて笑ってしまった」と話す。“堅い男”を演じる大泉さんにドラマへの思いを聞いた。

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 ◇実在する人物を演じる怖さ

 「真田丸」は、戦国時代に信州の小さな領主のもとに生まれた信繁が、家族とともに知恵と勇気と努力で乱世をサバイバルする姿が描かれる。三谷幸喜さんが脚本を手がけ、長澤まさみさんや草刈正雄さんらが出演する。

 大泉さんが演じる信幸は、弟・信繁(堺さん)や父・昌幸(草刈さん)と同じく人気の戦国武将。弟とともに父を補佐するが、関ケ原の合戦では父と弟が西軍に加勢した一方で、東軍につく。合戦のあとは、大名となり、九度山に配流された父と弟を援助する。ドラマでは、弟と信頼し合う真面目な人物として描かれる。

 大泉さんは信幸を演じることについて「歴史好きに人気のある人物。緊張しましたね。実在する人物を演じる怖さを感じている」と明かす。記者会見など公の場では率先して笑いを取りに行く大泉さんだが、「真田丸」のキャスト発表会見では「記者の皆さんの前に立った時は笑ってもらおうと思っているけれど、キャスト発表の時、尊敬している人も多い人物なので、ふざけたあいさつができなかった。堅くしゃべろうと思ったら、しゃべれなかった……」と“らしさ”を発揮できないほど緊張したという。

 ◇“堅い男”の共通点は「多少ありますよ」

 大泉さんは「あまりやっていなかった堅い男。(15年放送のNHK連続テレビ小説)『まれ』はだめなお父さんだったし」と慣れない人物像を演じているようだが、「私自身、家族、両親、兄弟と本当に仲がいい。(信幸も同じで)そういう人をやれることがよかった。カッコいいな、この人! と思う」と信幸を演じる喜びも語る。

 信幸と自身の共通点は「多少ありますよ。ないと思われがちですが……。家族を大事にしていますし、信幸さんはたくさんお金を残しているようですが、私もお金を使うわけではないですし」と冗談を交えながら話す。

 さらに「今までの私にはないようなシーンもあります。ここまでカッコいいせりふを言ったことがないこともあって、カッコよすぎて笑ってしまった」と話すように、自身の新たな一面を発見できて喜んでいるようだ。

 ◇三谷幸喜の直接オファーに「信じていいのか?」

 大泉さんは、10年の大河ドラマ「龍馬伝」にも出演経験があるが、「真田丸」は脚本の三谷さんから直接声を掛けられたといい、「『大河をするので出てほしい』とメールで言われたんです。いつも冗談みたいなメールばかりなので、信じていいのか? となった」と当初は半信半疑だっという。

 大泉さんは、三谷さんが監督を務めた映画「ステキな金縛り」「清須会議」にも出演してきた。「真田丸」の脚本は「絶妙な設定、ちょっとしたせりふ回し。さすが三谷幸喜!」と改めて感動しているようだ。

 ◇堺さんのためなら何でもしたい!

 また、主演の堺さんについて「ぐいぐい座長として引っ張っていく気負いではなく、自然体なのが、楽でいいですね。ただ、ドラマは彼がいるから回っていく。それが座長らしさなのかもしれない」と話す大泉さん。さらに「俳優として堺さんを弟と思わず、大先輩として尊敬している。堺さんを愛していて、堺さんのためなら何でもしたいと思う。素晴らしいですね」と“座長”を絶賛する。

 「殺陣が多い。『龍馬伝』は刀を抜かなくてほっとしていた。アクションはあんまり好きじゃないんですよ。30歳を過ぎて、役者を本格的に始めたので経験がない。所作も大変です」と撮影の苦労を語る大泉さん。「真田丸」ではイメージを覆す“堅い男”の活躍が期待される。

 「真田丸」は16年1月10日からNHK総合で毎週日曜午後8時ほかで放送。初回は15分拡大版。

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