注目映画紹介:「ラストエグザイル-銀翼のファム-Over the Wishes」新カット&新録せりふ追加

「ラストエグザイル-銀翼のファム-Over the Wishes」のワンシーン (C)2016 GONZO/ファムパートナーズ
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「ラストエグザイル-銀翼のファム-Over the Wishes」のワンシーン (C)2016 GONZO/ファムパートナーズ

 2011年に放送されたテレビアニメの劇場版「ラストエグザイル-銀翼のファム-Over the Wishes」(高橋幸雄監督)が6日に公開される。「ラストエグザイル-銀翼のファム-」は、03年に放送された「LAST EXILE」の続編で、空族の少女・ファムがトゥラン王国の王女2人を助けたことをきっかけに、世界制覇を目指すアデス連邦とトゥラン王国との戦いに関わっていくという物語で人気を博した。劇場版はテレビシリーズを再構成し、約100カットの新作カットが追加されているほか、一部せりふも新たに録音している。

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 聖なる湖であるグラン・レイクで、アデス連邦とトゥラン王国の砲撃戦が勃発。全世界の制圧を目指すアデス連邦の圧倒的な艦隊戦力にトゥラン艦隊は壊滅寸前に陥るが、トゥランの王女たちの前に小型バンシップ「ヴェスパ」に乗った空族の少女ファム(声・豊崎愛生さん)が現れる。対空砲火が飛び交う中、ファムは王女たちの乗った旗艦を盗み出すことを宣言し……というストーリー。

 今作はテレビ版を再構築したものだが、多数の新カットや新たなせりふの録音など、単なる総集編にとどまらず、テレビ版を見たという人でも新鮮な気分で楽しめる。キャラクターデザインの村田蓮爾さんが手がける魅力的な登場人物や精巧なメカニックがスクリーンという大画面に映え、大規模な艦隊線も圧倒的な迫力で熱くさせる。国民のために国を再建させようと奮闘する王女・ミリア、王女に協力するファムらの友情、ファムの行動によって敵・味方にかかわらず変化していく人々など、多彩な視点から物語を味わえる点に、今作の魅力がぎゅっと凝縮されている。緻密に練られた世界観の中で繰り広げられる謎を秘めた物語の、新たな息吹を感じた。6日から新宿バルト9(東京都新宿区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)

 <プロフィル>

 えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。

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