俳優の松田翔太さんが、マンガ・すぎむらしんいちさん、脚本・リチャード・ウーさんによるマンガ「ディアスポリス-異邦警察-」の映像化で主演することが12日、明らかになった。映像化は4月期にMBS・TBSの深夜の新たなドラマ枠「ドラマイズム」第1弾として全10話の連続ドラマが放送され、夏に映画が公開予定の大プロジェクトだ。
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「ディアスポリス-異邦警察-」は2006~09年に週刊マンガ誌「モーニング」(講談社)で連載されたマンガが原作。東京に密入国をしている外国人だけの秘密の自治社会があるというアンダーグラウンドな舞台設定とその自治社会で弱き者を助ける裏警察官・久保塚早紀の個性的なキャラクターで人気を博し、第14回文化庁メディア芸術祭マンガ部門審査委員会推薦作品にも選出された。松田さんは複数の言語を操る国籍不明の裏の警察官、久保塚を熱演する。
松田さんは原作が連載されていた当時からリアルタイムで購読し、もし映像化することがあれば自分が絶対にこの主人公・久保塚役を演じたいと10年近く熱望し続けていたという。松田さんは、30歳という節目の年を迎え、今までのキャリアのすべてをぶつけて挑むと意気込んでいるという。
ドラマ版の監督には、日本の映画界を担う冨永昌敬監督、茂木克仁監督、真利子哲也監督、熊切和嘉監督が集結し数話ずつメガホンをとる。映画は熊切監督が手がける。熊切監督は映画「私の男」(13年)でモスクワ国際映画祭グランプリを受賞後、初の作品となる。
松田さんは「このような作品に参加できて、心からうれしく思います。この作品を通して4人の映画監督と一緒に撮影をしながら、いろんなアイデアをいただける僕にとっては本当に幸せな現場でした。このような企画は貴重だと僕もスタッフも全員思っていたのではないでしょうか。ヒロインが出てこない男だらけの現場で、現場ではつらいシーンもたくさんありましたが、みんなこの作品を楽しみながら撮影できたと思います。残っていく作品の一つになっていけばいいなと思います」とコメントしている。
熊切監督は「荒唐無稽(むけい)なようでいて、実は非常に現代的なテーマ性、解決できない問題をはらんでいるところに引かれました。とはいえ、これはあくまで活劇です。テレビ版は軽妙に、映画版はハードに、めいっぱい走り抜けました。何よりスタッフたちの愛と、松田翔太くんをはじめ、俳優たちの肉体が最大の武器でした」と撮影を振り返っている。
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