「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2016」が25日、北海道夕張市で開幕した。オープニングセレモニーでは、「ニューウェーブアワード」の表彰式が行われ、女優の杉咲花さんや俳優の勝地涼さん、演出家・監督の土井裕泰さんら受賞者が出席した。同アワードは2014年に新設された賞で、新しい波(ニューウェーブ)を起こしてほしい映画人に贈られる。女優部門で受賞した杉咲さんはつららをイメージしたトロフィーを手に「すごく可愛い」とにっこり。「これを機に、関わらせていただいた作品が見ていただけたらうれしいです。ありがとうございます」と笑顔で喜びを語った。
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男優部門で受賞した勝地さんは「大変光栄です」と喜び、「30歳を迎える節目の年に賞をいただけたのは、身が引き締まる思い。これからも新しい波を、自分にしかできない芝居を見つけていきたいと思っています」と意気込みを語った。また、土井さんは「ゆうばりの映画祭は一度来てみたかった映画祭。すごくいい映画祭と思ってみていた。そこで評価していただけて(うれしい)」とコメントし、「年はいっているけど、まだまだ伸びしろはあると思うので、いただいた賞を励みに精進したい」と力強く語った。
また、同映画祭の名誉大会長も務める鈴木直道夕張市長は「(夕張市が)財政破綻してちょうど10年目。(昨年までのメーン会場が老朽化で使えなくなり)財政破綻以来のピンチで、多くの人から温かいお言葉をいただいた。素晴らしい作品を提供してくださった皆さま、映画を愛する皆さん、ゆうばりを愛する皆さんに集まってくださったことに感謝するとともに、開催できることをうれしく思う」と語った。
開幕前には、夕張駅前でウェルカムセレモニーも開催。「ニューウェーブアワード」女優部門で受賞した杉咲さん、男優部門の勝地さん、クリエイター部門の土井さんや、特別招待作品「エヴェレスト 神々の山嶺(いただき)」の平山秀幸監督、女優の武田梨奈さんらも登場し、駅前に集まった約200人の市民の前を笑顔で歩いた。
「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」は1990年から同市で開催されており、今年で26回目。今回の招待作品は、オープニング作品で夢枕獏さんの小説「神々の山嶺」をV6の岡田准一さんや阿部寛さんが出演し実写化した「エヴェレスト 神々の山嶺」(16年3月12日公開)、クロージング作品でレオナルド・ディカプリオさん主演の「レヴェナント:蘇えりし者」(アレハンドロ・G・イニャリトゥ監督、4月22日公開)が上映されるほか、橋本環奈さん主演の「セーラー服と機関銃-卒業-」(前田弘二監督、3月5日公開)や「Mr.ホームズ 名探偵最後の事件」(ビル・コンドン監督、3月18日公開)、「アーロと少年」(ピーター・ソーン監督、3月12日公開)などの作品が上映される。また、薬師丸ひろ子さん主演の「セーラー服と機関銃」(相米慎二監督)も特別上映される。29日まで開催。
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