向井理:堤作品の世界観に困惑と怒り? 「台本を読んではらわたが……」

ドラマ「神の舌を持つ男」の制作発表会見に登場した向井理さん
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ドラマ「神の舌を持つ男」の制作発表会見に登場した向井理さん

 俳優の向井理さんが4日、東京都内で行われた主演ドラマ「神の舌を持つ男」(TBS系)の制作発表に登場。舌に乗せたものを分析する特殊な能力を持った風変わりな主人公・朝永蘭丸を演じる向井さんは、同作について「出演前に(堤幸彦)監督やプロデューサーの方と話したときに、まず第一声が『訳が分からない』というところから始まった。長いこと撮影してきましたがやっぱり分からない」と笑いながら告白。作中で“舌をベロンと出す”演技も披露しているという向井さんは、抵抗がなかったか聞かれると「抵抗しかないですね」と即答し、「台本を読んで、最初、ちょっとはらわたが(煮えくり返った)……。これ、なんなんだろうと」と苦笑しつつジョーク交じりに思いを明かした。

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 ドラマは3月にクランクインで、雪が残る中での撮影もあったといい、向井さんは「寒さもですけど、オールロケということで遠いところに行ったりして、体力的には今までやってきた作品の中でも3本の指に……1本の指に入るぐらい過酷」と苦労を告白。また、「台本を読んでド肝を抜かれた」と明かし、演じる主人公について「風変わりなキャラクター。いまだによく分からないキャラクターなんですが。あまり世間慣れしていなかったり、純粋に探究心だけで生きている人間なので、突き詰めていくと精神年齢の低い子になっちゃうんですけど」としつつ、「まあ愛らしい子になったかなと」と満足げに役作りの手応えを語った。

 制作発表には向井さんのほか、木村文乃さん、佐藤二朗さん、堤監督、脚本の櫻井武晴さんと、主題歌「女は抱かれて鮎になる」を歌う演歌歌手の坂本冬美さんもサプライズで登場。坂本さんはオファーについて「うそでしょ、と思いました。こんな光栄なことはないんですが、向井さん主演のドラマでなぜ演歌、と」と驚きを明かし、向井さんは「初めて(曲を)聞いたとき、いろんなロケ場所を思い浮かべるぐらいストーリーっぽい歌詞で。演歌が主題歌のドラマって出たことがなかった。世界観がよく分からないドラマなのに、この曲を聞いて世界観がはっきりしてきた。絶妙だなと思いました」と賞賛。ドラマについても「訳が分からない」としつつ、「やっていくうちに堤さんの世界観が形になっていくのを目の当たりにして。これはどういう形になってテレビに流れるのかな、という期待値の高い作品(になった)」と魅力を語った。

 ドラマは、全国の秘湯と呼ばれる温泉地が舞台で、ひょんなことから知り合った3人の男女が、1台のボロ車に乗って温泉宿で寝食を共にしながら、謎の温泉芸者「ミヤビ」を探し求めて日本全国を旅するコミカルミステリー。向井さんは「ドラえもん」ののび太のようなさえないルックスだが“絶対舌感”を持つ蘭丸を、向井さんと連ドラ初共演となる木村さんは2時間サスペンスドラママニアのウザカワ女・甕棺墓光(かめかんぼ・ひかる)を、佐藤さんは蘭丸と光を鋭い突っ込みでまとめる唯一まともな人格者の宮沢寛治を演じる。8日から毎週金曜午後10時に放送。初回は15分拡大版。

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