窪塚洋介:巨匠スコセッシ監督は「メラメラな人」 ハリウッドデビュー語る

「沈黙 -サイレンス-」記者会見に登場した(左から)窪塚洋介さん、マーティン・スコセッシ監督、浅野忠信さん
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「沈黙 -サイレンス-」記者会見に登場した(左から)窪塚洋介さん、マーティン・スコセッシ監督、浅野忠信さん

 俳優の窪塚洋介さんが19日、東京都内で行われた映画「沈黙 -サイレンス-」(2017年1月21日公開)の記者会見に、浅野忠信さんとともに出席。マーティン・スコセッシ監督の同作でハリウッドデビューとなる窪塚さんは、スコセッシ監督の演出について聞かれ「なにぶん初めてなので、他と比べるものがない……」と困りながらも、撮影初日から「メラメラな人なんだと思いました」と印象を語った。

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 遠藤周作さんの小説「沈黙」(新潮文庫)を、「タクシードライバー」「ディパーテッド」などで知られるスコセッシ監督が映画化。17世紀江戸初期の日本を舞台に、激しいキリシタン弾圧の中で棄教したとされる師の真実を確かめるため、日本にたどり着いた宣教師を通して、人間にとって本当に大切なものとは何かを描く歴史大作で、アンドリュー・ガーフィールドさん、リーアム・ニーソンさん、アダム・ドライバーさんに加え、窪塚さん、浅野さん、イッセー尾形さん、塚本晋也さん、小松菜奈さん、加瀬亮さん、笈田(おいだ)ヨシさんらも出演する。

 重要な登場人物の一人・キチジローを演じる窪塚さんは、撮影初日のスコセッシ監督について「監督はきれいなスーツを着てらした。でも、階段の薄汚れたところで撮影して、『あ~、スーツが汚れちゃう』とオレは思ってたんだけれど、そういうことじゃなかった。情熱の氷山の一角を見た。メラメラな人なんだと思いました」と独特の表現で説明した。

 一方、浅野さんも印象的だったというオーディションについて「緊張しているんですけれど、撮影のような楽しい気分になった」と明かし、「監督とはお互い心で感じるような瞬間があった。(撮影の)長い時間を共有できたのは僕にとって大きな宝になった」と振り返った。

 1988年に原作を読み、映画化を希望してから28年間かかったという同作について、スコセッシ監督は「2006年にようやく脚本の執筆が終わりました。うまくいったかどうか分かりませんが、本の伝えようとしていることをどう伝えるかがテーマだった。その間、私も父になり夫になり、私自身も小説も成長を遂げ、やっとこの映画を作った」と熱い思いを語った。

 窪塚さんの抜てきについては「オーディションの映像を見て、非常に力強く、心から正直に、さらに理解して演じていた。まるでキチジロー役が目の前で作られていく感覚だった」と称賛し、「2014年に日本で実際に窪塚に会って、ホテルで演技を見て、『この人に決めよう』と思った」と明かした。浅野さんについても「キチジロー役でオーディションをしていたが、他の作品も見て、『通辞(通訳)役がいいんじゃないか』と提案した。パーフェクトでした!」と笑顔で絶賛していた。

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