古舘伊知郎:「忠臣蔵」討ち入りを“実況” テレビへの懸念も吐露

「古舘トーキングヒストリー ~忠臣蔵、吉良邸討ち入り完全実況~」に出演する古舘伊知郎さん(右)と大石内蔵助を演じる緒形直人さん
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「古舘トーキングヒストリー ~忠臣蔵、吉良邸討ち入り完全実況~」に出演する古舘伊知郎さん(右)と大石内蔵助を演じる緒形直人さん

 フリーアナウンサーの古舘伊知郎さんが「忠臣蔵」の討ち入りを“実況”する歴史バラエティー「古舘トーキングヒストリー ~忠臣蔵、吉良邸討ち入り完全実況~」(テレビ朝日系)が12月に放送されることが16日、明らかになった。大石内蔵助率いる赤穂浪士の討ち入りを描いたドラマを、古舘さんが実況するという内容で、古舘さんは「名うての役者さん(の演技)に割り込んでいくわけだから、うるさいだろうな、申し訳ないなという不安もありました」とオファーを受けたときの心境を明かしつつ、「未知の分野だから面白いのかなという好奇心もありました」と語った。

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 番組では、古舘さんが実況するドラマパートのほか、スタジオでゲストを交えた忠臣蔵トークなども行われる。ドラマパートはCGで元禄15年12月15日の江戸の町並みを“再現”したほか、吉良邸は東映京都撮影所で本格的なセットを設営して撮影。古舘さんが時空を超えて現代のスーツ姿で討ち入り直前に現場に潜入した……という設定で、大石ら赤穂浪士の動きや吉良邸内での様子を“実況”する。ドラマでは大石役を緒形直人さん、原惣右衛門役を笹野高史さん、吉良上野介役を西村雅彦さんが演じる。

 前例のない“実況”を務めた古舘さんは、「難しい」と振り返り、「基本的に実況というのは後手なんです。でもここでは先行しなきゃいけなかったり、シーンに合わせてやり直したりするから、不自由な実況。好きにやらせてもらえない感じが、また面白い」と手応えを語った。古舘さんが雪が積もった吉良邸の屋根に四つん這いになって実況する場面もあり、「気持ちいいです。緊迫の極みみたいなところを覗き見しているわけですから。屋根にちょこんと四つん這いになって、沖縄のシーサーみたい」と笑いながら感想を明かした。

 また「今はテレビ、バラエティーが面白くなくなったと平気で言われる時代。確かに横並びで同じような手合いの番組が多くなっているのも事実だと思う。だからこそテレビの悪口を言われたりするところもある気がする」と現状のテレビ番組に懸念を示しつつ、今回、“実況”入りの歴史ドラマという試みに挑戦したことについて「前例のないものをリスク背負ってでもやっていかないと」と意欲的に語った。

 ドラマで大石役を演じる緒形さんは、「以前、内匠頭をやったことがあり、いずれは大石をやりたいという思いがあったので、今回はあの時の無念を晴らす気持ち」と笑い、「その時は吉良を名優の平幹二朗さんがやられていたので、見えない敵に向かって邸内を進むときは、記憶の中の平さんに向かっていくつもりで演技ができたのは良かったかなと思います」とコメントしている。番組は12月放送。

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