コミケ:コスプレは「君の名は。」は目立たず? 「ラブライブ!」「リゼロ」「Fate」が人気

「コミックマーケット91」のコスプレエリアに登場したコスプレーヤー
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「コミックマーケット91」のコスプレエリアに登場したコスプレーヤー

 東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催中の国内最大の同人誌即売会「コミックマーケット(コミケ)91」のコスプレエリアでは、人気キャラクターに扮(ふん)したコスプレーヤーが自慢の衣装を披露している。コミケでは流行を反映したコスプレが登場する傾向があるが、大ヒット中の劇場版アニメ「君の名は。」(新海誠監督)のコスプレーヤーはほとんど見られず、根強い人気の「ラブライブ!」や「Re:ゼロから始める異世界生活(リゼロ)」「Fate」シリーズなどのコスプレが多くみられた。

 社会現象になるほど大ヒットした「君の名は。」のコスプレが目立たなかった理由について、コスプレタレントの綾川ゆんまおさんは「『君の名は。』は熱狂的なファンが多い作品ではあるのですが、なぜかコミケではコスプレーヤーの姿があまり見られませんでした。基本的に(「君の名は。」の)瀧と三葉の衣装は一般的な制服。“コスプレ欲”をかき立てられないからなのかもしれません」と分析。

 一方で「コスプレーヤーがコスプレしたい衣装は非現実的で、普段の洋服にはない装飾などを好む傾向があります」と話す。一例として「リゼロ」のレム、ラムの衣装を挙げ「「メイドコスチュームは(コスプレの)鉄板の定番。適度に露出していて、かつ露出しすぎず、つつましく可愛い。コスプレ欲が沸きます」と説明。また、安定した人気の「ラブライブ!」についても、「華やかな衣装と、初心者も熟練のコスプレーヤーも幅広く(コスプレ)欲をかき立てられるデザインの衣装の多さが魅力です。女の子同士で一緒にコスプレを楽しむ連帯感もあるようです」と語った。

 コミケは、1975年に始まったマンガやアニメ、小説、ゲーム、音楽などの同人誌の即売会で、現在は夏と冬の年2回開催されている。コスプレは近年“長もの”と呼ばれる小道具の使用を認めたり、撮影が可能なエリアを拡大するなどルールが変更された。また、2020年開催の東京五輪に向けて、東京ビッグサイトが拡張工事中のため、今回のコミケでは、かつてコスプレエリアとして利用されてきた西地区の屋外展示場が使用できず、近隣の東京臨海広域防災公園でもコスプレを楽しめるようになった。コミケでコスプレをするには、これまでの800円から値上がりして1日あたり1000円の登録料が必要。31日まで。 

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