NHK:乙女ゲーム風受信料サイトが話題 キャラクターボイスが肝

NHKの受信料について解説する乙女ゲーム風のサイト「NHKキュン活ほっとらいん~受信からはじまる恋~」
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NHKの受信料について解説する乙女ゲーム風のサイト「NHKキュン活ほっとらいん~受信からはじまる恋~」

 NHKの受信料について解説する異色の乙女ゲーム風のサイト「NHKキュン活ほっとらいん~受信からはじまる恋~」がインターネットを中心に話題になっている。NHK大河ドラマをイメージした武将風の大河丸、薄毛の“営業系”の樹新涼ら個性的すぎるキャラクターとコミュニケーションできるサイトで、鳥海浩輔さんや諏訪部順一さんら人気声優が声を担当。NHKはお堅いイメージもあるため、SNSでは「NHKからこんな攻撃を受けるなんて……。すごいNHK」「NHKによる本気の攻撃が始まった」など驚きの声が集まっている。NHKの狙いとは……。

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 ◇ちょっとでいいからNHKに振り向いて! 個性的すぎるキャラが続々

 「NHKキュン活ほっとらいん」は3月14日に公開されたサイト。4人のイケメンが受信料や番組について解説するという内容で、乙女ゲームのように会話の選択肢を選ぶと、キャラクターの反応が変わる。キャラクターは架空のNHKという設定で、大河丸(鳥海さん)、樹新涼さん(諏訪部さん)のほか、メガネをかけたクールな“報道系”の法堂誠(檜山修之さん)、タンクトップ姿の“教育系”の京育夫(保志総一朗さん)といずれも個性的だ。NHKによると、予想以上の反響があったといい、4月19日には追加コンテンツとして、キャラクターがツイッターのタイムライン風に会話する「キュンつぶ」を公開した。さらに、LINEスタンプも配信している。

 担当者によると、メインターゲットは18~23歳の新大学生、新社会人だという。担当者は、開設の狙いを「待っていては、なかなか若い人たちとつながることが難しいので、少しでもNHKに振り向いてもらうために、キャンペーンサイトを開設しました。若い人たちに大人気の声優さんが演じる架空のNHKスタッフ(キャラクター)4人との会話を通じて、楽しみながら公共放送や受信料について理解してもらうことが目的です」と説明する。

 ◇人気声優の起用理由 薄毛キャラのギャップ萌えも

 人気声優の起用も話題になっている。担当者は「今回のキャンペーンの肝がキャラクターボイスでしたので、ユーザーの心を“キュン”とさせるなら、この人!という、第一線で活躍されている旬の声優さんたちにお声がけしました。ネットでは、『あの人がこの役を?!』『この役にハマっている!』など反応があり、ユーザーさんたちに喜んでもらっています」と話しており、狙い通り、声優ファンのアピールに成功したようだ。

 鳥海さんは「ギャグトーンも、恋愛トーンも、うまく使い分けつつ、正統派で格好いいイメージを保てる方」、檜山さんは「普段のクールな声とたまに出す反撃で怒鳴る声の両方を面白く演じていただける」、保志さんは「少年のような高い声を多く演じられていたのでイメージにピッタリ」という理由で起用したという。

 4人のキャラクターの中でも異彩を放っているのが樹新涼だ。「バーコード萌え……」などという反響もある薄毛のイケメンで、「テニスの王子様」「黒子のバスケ」などでも知られる人気声優の諏訪部さんが演じている。担当者は「とにかくギャップを作ることを目指しました。諏訪部さんはセクシーボイスの代名詞のような方。そんな方に、インパクトの大きい外見、名前の樹新涼を演じていただくことでインパクトを作りました」と“ギャップ萌え”を狙い、それが見事にハマったようだ。

 諏訪部さんは「オファーをいただいた時点の資料では、樹新涼は落書きのような簡単な顔をしていました。ヘアスタイルは既にあの感じでしたが(笑い)。 企画内容的にも『この遊び心、オモロイ!』と思い、すぐさまお引き受けすることを決めたのですが、収録の際には随分とイケメンになっていて……。 とても驚きましたが、より一層、哀愁漂う感じになったような気がします(笑い)。 心を込めて演じさせていただきました」と話しており、企画を楽しんだようだ。

 NHKはお堅いイメージもあるが、同人誌即売会「コミックマーケット(コミケ)」に出展して同人誌風の“薄い本”を配布したことも話題になるなど、あの手この手で若者にアピールしようとしている。受信料の理解が深められているかはさておき、NHKのパブリックイメージとのギャップがあるからこそ、面白がられ、受け入れられているのかもしれない。

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