竹内涼真:朝ドラ期待の“イケメン枠”も秘めたる「反骨心」 「王道」への思いも

NHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「ひよっこ」に、大学生の島谷純一郎役で出演している竹内涼真さん (C)NHK
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NHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「ひよっこ」に、大学生の島谷純一郎役で出演している竹内涼真さん (C)NHK

 有村架純さん主演のNHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「ひよっこ」に、大学生の島谷純一郎役で出演している竹内涼真さん。竹内さんといえば人気特撮ドラマ「仮面ライダードライブ」(2014~15年)の主人公を演じたことで知られる期待の若手俳優だ。185センチの高身長と爽やかな笑顔が魅力の竹内さんが、ヒロインの相手役の“本命”とうわさされる島谷を演じることについて、早くから注目されていた。竹内さんは「みんながそう思うなら『イケメン枠』って言ってもらってもいいですけど、『イケメン』だから、ここにいるとは思われたくはないです」と笑顔の裏に反骨心を秘める。そんな竹内さんに、ドラマや役への思いを聞いた。

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 「ひよっこ」は96作目の朝ドラで、「ちゅらさん」などの脚本家・岡田惠和さんのオリジナル。大家族の農家に生まれ、のんびりした少女に育った谷田部みね子が、出稼ぎで東京に行っていた父が行方不明になったことをきっかけに、集団就職で上京する……というストーリー。高度経済成長期に集団就職で上京した“金の卵”が、殻を破って成長していく姿を描く。

 ◇基本は「笑顔」 監督からも「爽やか」にと…

 竹内さん演じる島谷は、ヒロインのみね子(有村さん)が引っ越したアパートで“お隣同士”になる青年。佐賀県の大会社を経営する一家の御曹司ながら、お金持ちの友人とつるむことを嫌がり、部屋にいる時は勉強ばかりしている。みね子は、そんな島谷のどこか陰のある雰囲気が気になっていく……。みね子との出会いは6日放送の第56回で、東京・赤坂の路上で、人にぶつかり財布の中身をばらまいてしまったみね子の不注意をそこに居合わせた島谷がたしなめる……という展開だった。

 竹内さんは「島谷は頭が良くて饒舌(じょうぜつ)なので、受け取る側にとってはちょっと(言葉が)きつかったりもする。そこをやりすぎずに、いかに自然体で演じるか。自分も乗ってきちゃうと、言葉が強くなったりするので、饒舌でよくしゃべるけれど、“柔らかく”というのを意識しながら演じています」と話す。

 さらに竹内さんは「決して島谷は相手をしかりたいわけではない」と思いを代弁し、「島谷は自分が楽しいからよくしゃべるし、自分が伝えたことを相手が理解してくれたら、すごくうれしくなる。演じる上ではそういう部分を意識しながらやっている。基本は笑顔で、あとは監督からは『爽やかに』って言われてます」と明かした。

 ◇ヒロインの相手役「重く受け止めています」

 竹内さんの爽やかなルックスも相まって、ヒロインの相手役としてファンが寄せる期待は大きい。竹内さんは「毎回、朝ドラって、そういう立ち位置の人が出てくると思うんですけれど、そこをやらせてもらえるということは、ちゃんと重く受け止めています」と真剣な表情を見せ、「半年間ドラマが続いていく中で、そこって視聴者が見たいと思う部分だろうし、ちゃんと『ひよっこ』の分岐点として、一つの盛り上がりにならなくてはいけないなということは、常に心の中に置いてやっています」とも明かす。

 また竹内さんは“イケメン枠”と言われることに対しては、「僕はネットも見るし、“エゴサーチ”だってするので、“イケメン枠”って書かれている記事も知っています」としながらも、「みんながそう思うなら『イケメン枠』って言ってもらってもいいですけど、『イケメン』だから、ここにいるとは思われたくはないです」と反骨心をのぞかせる。

 「ちゃんと物語の一ターニングポイントとして盛り上げていきたいですし、『ひよっこ』の分岐点になりたい。その分『イケメンだから出られた』って思われないような芝居をしなくてはいけないと思っていますし、『イケメン芝居』って言われないよう、気持ちで演じていきたいと思います」と力を込めた。

 ◇仮面ライダーから朝ドラ…「王道」への思い

 デビューからわずか4年で「仮面ライダー」シリーズに「朝ドラ」にと長年、愛され続けてきた枠で重要な役を演じるなど、順風満帆な俳優人生を歩んできた竹内さん。仮面ライダーの次に「朝ドラに出るのが目標だった」と語るように、「王道」への思いはことさら強い。「この仕事をやっているからには『国民的』といわれるようになりたいんですよ」と笑顔を見せる。

 「今回、朝ドラに出演させていただいていますけれど、これ1回だけじゃなくて、また戻って来られるようになりたいですし、そのためにはレベルアップもしなければいけない。『仮面ライダー』で主役をやらせていただきましたけれど、また主役を張れるようにならなくてはいけないですし。まだ24歳なので、やること、やらなくてはいけないことはたくさんあるなって……」と前を向く。

 最後に竹内さんは、「よく『次どんな作品に出たいか』って聞かれるんですけど、僕はみんなが見たいと思ってくれる作品に出たいんです」と声を弾ませ、「朝ドラもその一つだと思うし、全国の皆さんに『どんなドラマが見たいですか?』ってアンケートをとったとき、上位に上がってくるような作品。『王道』って呼ばれる、みんなが見たいと思えるもの、そこに応えられる俳優になりたいんです」と熱い思いを語っていた。

 NHK総合で月~土曜午前8時ほかで放送。全156回を予定。

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