監督生活35周年の井筒和幸監督が、お笑いコンビ「ジャルジャル」を主役に起用して、「パッチギ! LOVE&PEACE」以来3年ぶりに撮った青春バイオレンス映画「ヒーローショー」が29日に公開される。過激コメントで知られる井筒監督だが、今回は「限界を作らずとことんやってやる」という気概で製作した結果、過激描写でR−15指定になった。井筒監督は「若者が見たら3日間寝込む」と鼻息も荒い。
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漫才師志望の優柔不断な青年・ユウキ(ジャルジャルの福徳秀介さん)が、先輩とアルバイト仲間の痴話げんかに巻き込まれ、のっぴきならない状況に陥る。そこに自衛隊上がりの青年・勇気(ジャルジャルの後藤淳平さん)がからみ、予測不可能の物語がサスペンスタッチで進んでいく。
最近、ニュースをにぎわす若者による凶悪事件。なぐっているうちにエスカレートしてしまった、ついカッとなってやってしまった……。犯行後の彼らの言葉を聞くたびに、なぜ途中でやめられなかったのかと首をかしげるが、この映画を見ると、なぜそうなってしまうのか、その心理が、なんとなくではあるが理解できる。
何をやっても長続きしないユウキと硬派な勇気。それぞれに抜てきされたのは、最近伸び盛りのコンビ「ジャルジャル」の2人だ。完成披露試写会の舞台あいさつで、彼ら起用の理由を聞かれた井筒監督は「そりゃあ、製作が吉本(興業)だから」と本気とも冗談ともつかない返答をしていたが、当の2人は期待以上の好演だった。
実はこの映画、本編は問題提起をするのみで解決策らしきものは見当たらない。あとは自分で考えろということか。そのあたりもまた、井筒監督らしい。29日から角川シネマ新宿(東京都新宿区)ほか全国で公開。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)
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