マンガ質問状:「バラ色の聖戦」トップモデルを目指す主婦の物語 モデル学校に通う読者も 9月連ドラ化

「バラ色の聖戦」(講談社)6巻の表紙
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「バラ色の聖戦」(講談社)6巻の表紙

 話題のマンガの魅力を担当編集が語る「マンガ質問状」。今回は、専業主婦・真琴が主婦モデルとなり、トップを目指すサクセスストーリーを描いたこやまゆかりさんのマンガ「バラ色の聖戦」(講談社)です。「Kiss」(講談社)編集部の伊藤憲和さんに作品の魅力を聞きました。

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 −−この作品の魅力は?

 2児の母である専業主婦・真琴が、夫・敦司の浮気相手の仲人をさせられたことをきっかけに、もう一度、“女の幸せ”を見つめ直し、失った輝きを取り戻すためにプロモデルに挑戦します。「妻は母として家庭に入るべきだ」という夫の無理解、同じ主婦から出発して、美貌を利用してのし上がっていくライバル・紗良と戦いながら、トップモデルを目指していきます。一度読み出したら止まらないストーリー展開に“ハマる”読者が続出中の作品です。

 −−作品が生まれたきっかけは?

 こやまゆかりさんの前作(「1/2の林檎」)終了後、それまでこやまさんが舞台にしていた日常的な世界から、今度は少しスケールを広げてみてはどうかと、編集部は考えました。編集部からはプロゴルフ、女子アナウンサーといった題材を提案しましたが、こやまさんからはモデルの世界を描きたいと提案をいただきました。それはモデルの世界は日常とはかけ離れた世界だが、美を競うことに興味を持たない女性はいないという理由でした。

 −−編集者として作品を担当するうえでうれしいこと、逆に大変だったエピソードを教えてください。

 主人公・真琴の生き方に共感するという感想をいただけるとうれしいですね。実際にモデルスクールに通い始めた読者もいます。こやまさんは作品のリアリティーを深めるために現場を綿密に取材し、ウオーキングレッスンやプロカメラマンによる写真撮影なども経験しました。レッスンはなかなかハードで、翌日は筋肉痛になっていましたね。人前に出るのは苦手なのに、ステージの緊張感を体験するために、トークショーにも参加されていました。

 −−今後の展開、読者へ一言。

 9月4日から「日曜ナイトプレミア」枠(テレビ朝日系、毎週日曜午後11時~同55分)で、ドラマ版が放送されます。主人公・真琴は吹石一恵さんが演じます。待望のコミックス最新刊第6巻も9月13日に発売します。マンガはこれからプロモデルの世界を中心にして、女の戦いが本格化していきます。予測のつかない展開が待っています。ストーリーテラーとしてのこやまさんの本領が発揮されていきますので、ぜひご期待ください。

Kiss編集部 伊藤憲和

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