ウルトラQ:出演者&カネゴンが舞台あいさつ 総天然色で“復活”プレミア上映会

「総天然色ウルトラQ」プレミア上映会に登場した(左から)桜井浩子さん、カネゴン、西條康彦さん
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「総天然色ウルトラQ」プレミア上映会に登場した(左から)桜井浩子さん、カネゴン、西條康彦さん

 「ウルトラマン」シリーズの原点となった空想特撮シリーズの第1弾「ウルトラQ」をハイビジョンカラー化した「総天然色ウルトラQ」ブルーレイディスク(BD)・DVDボックスの発売を記念して5日、東京都内で第9話と第14話のプレミア上映会が行われた。舞台あいさつには、青年パイロット・万城目淳の助手、戸川一平を演じた西條康彦さん、女性カメラマンの江戸川由利子を演じた桜井浩子さんと、人気怪獣のカネゴンが登場。同作品の衣装である「星川航空」の制服を着た西條さんは「まさか45年もこの作品を引っ張るとは思いませんでした。うれしい半分、驚き半分」と苦笑し、「当時はこんな車が走っていたんだ、上野駅はこんなだったんだ、と昭和のいい時代の絵も楽しんでください」とPRした。

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 「ウルトラQ」は1966年、「ウルトラマン」シリーズを手がけた円谷プロの創業者で映画「ゴジラ」の特撮監督など“特撮の神様”と呼ばれる円谷英二さんの企画で、米ドラマ「トワイライトゾーン」などをヒントに作られた1話完結型、全28話のSFドラマ。青年パイロット万城目淳(佐原健二さん)とその助手の戸川一平(西條さん)、そして毎日新報の女性カメラマンの江戸川由利子(桜井さん)がさまざま怪事件に遭遇し、時にユーモラスに、時にシリアスに解決していくという物語で、カネゴンのほか、ピグモンのモデルとなったガラモンなどウルトラシリーズで人気の怪獣も登場。最高視聴率36.4%、平均視聴率32.39%を記録して、日本に怪獣ブームを巻き起こした。

 イベントでは、出演者が上映された第9話「クモ男爵」の撮影での裏話を披露。怪獣は特撮で別撮りが多かったが、クモ男爵は実物大のクモがセットに登場したといい、桜井さんは「気持ち悪かったですよ~。でも、すごくよくできていたので、芝居がうまくいきました」と振り返った。底なし沼に落ちるシーンで、西條さんは「2月で薄氷が張ってて一番寒かった。撮影後に(撮影地に設置してあった)風呂に入ろうとしたら、沼の水を温めようとして沼に入れちゃってて、お湯が足首までしか残ってなかった。初めて本気で『バカヤロウ』って怒りましたよ!」と話した。

 第9話のセットについて、西條さんは「(舞台となる)洋館と沼のセットがすごくよかった。これは金かけたな、と思った」といい、桜井さんも「いつもは絶対早く来ない(第9話を担当した)円谷一監督がすごく早く現場に来てたもん。『どうだい。このセットいいだろ?』って自慢された」と現場の様子を明かし、ファンを喜ばせていた。

 「総天然色ウルトラQ」は、最先端のデジタル化技術で、劣化によるフィルムの傷や汚れを修正し、さらに「“総天然色”カラー」をコンセプトに、当時の撮影現場を知る関係者の証言や当時の資料を基に、作品の世界観を生かして着色するカラーライズを施した。1巻は発売中、2巻は12年1月27日発売予定。渋谷パルコパート1のロゴスギャラリーでは原画展「総天然色ウルトラQ リターンズ 怪獣絵師 開田裕治とTOYの世界」、カフェ「moph」では期間限定の「カフェ・ド・カネゴン」が7日まで開催中。(毎日新聞デジタル)

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