アキバ中古ゲーム市況:キャンペーン効果で「碧の軌跡」が人気

 東京・秋葉原などで中古ゲームやDVDを販売する「TRADER(トレーダー)」の家庭用ゲーム部門責任者を務める小林俊一さん。1日のうちに価格がめまぐるしく変動する激戦区を見つめる小林さんに、9月28日~10月4日の集計を基に、中古市場の今を語ってもらいます。

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 雨に加え、急に寒くなったこともあり、アキバを訪れる人も少なかった印象。そんな中、「英雄伝説 碧の軌跡」(PSP、日本ファルコム)は、購入者向けのキャンペーンを行ったこともあり、どの店舗でも相当売ったようです。ただ、前作「零の軌跡」の完全な続編ということもあって、若干人を選んでいるかもしれません。中古で前作の売れ行きが上がってきているのもそれを示しているといえるでしょう。なお、その他の作品はいずれもぼちぼちの売れ行きに終始したようです。

 中古市場のトップは「ダークソウル」(PS3、フロム・ソフトウェア)。口コミ効果もあってよく売れています。ただ、アキバではそこまでないのですが、比較的ライトユーザーの多い新宿店ではかなりの買い取りがありました。高い難易度に挫折したライトユーザーも多かったということでしょう。2位の「テイルズ オブ エクシリア」(PS3、バンダイナムコゲームス)はそろそろクリアしているユーザーも多い時期に入ってきたので、買い取りも多いですね。3位の「閃乱カグラ−少女達の真影−」(3DS、マーベラスエンターテイメント)は、一時メーカー欠品をおこしたこともあり、まだまだ在庫は少なめです。また、追加ディスク「真・三國無双6 猛将伝」(PS3、コーエーテクモゲームス)の発売に伴い、「真・三國無双6」も再浮上しています。

 今週は、やはりアキバでも定番の「ワールドサッカーウイニングイレブン2012」(PS3、KONAMI)が安定した売り上げをみせてくれそう。PS3版が他ハード版より約1カ月先行しての発売で、これが売り上げにどう影響するか。注目の「AKB1/48 アイドルとグアムで恋したら…」(PSP、バンダイナムコゲームス)は、やや在庫が重い印象。特に一番高価な初回限定生産版がちょっと多いか。とはいえ、国民的アイドルのタイトルですから、週末にかけての伸びを期待したいところです。

 新宿店が9周年を迎えたのを記念して8、9の両日、中古全品10%割引きのセールを実施します。また、アキバの全店でも8日限定でゲーム、DVDの7%割引きセールを行います。この機会にぜひ利用してみてください。

 ◇中古ランキングは次の通り。(9月28日~10月4日・トレーダー調べ)

1位 ダークソウル(PS3)

2位 テイルズ オブ エクシリア(PS3)

3位 閃乱カグラ−少女達の真影−(3DS)

4位 英雄伝説 碧の軌跡(PSP)

5位 グランナイツヒストリー(PSP)

6位 ギアーズオブウォー3(Xbox360)

7位 モンスターハンターポータブル3rd HDバージョン(PS3)

8位 デモンズソウル(PS3)

9位 真・三國無双6(PS3)

10位 デビルサバイバー2(DS)

 ◇プロフィル

 小林俊一(こばやし・しゅんいち) 中古ゲームショップ「トレーダー」家庭用ゲーム部門責任者

 中古専門店「トレーダー」設立時からの古参社員で、秋葉原・新宿店の家庭用ゲームすべての価格設定などを担当。ゲームの販売・仕入れ・卸などゲーム流通業界一筋で、趣味と経験を生かして、オールドゲームから海外ゲームまで精通している。 

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