MD松尾のヒット解析:“ペルソナ効果”でVita初の3DS超え

 TSUTAYAで加盟店にゲームソフトの商品提案をしているマーチャンダイザー(MD)の松尾武人さん。バイヤー歴10年以上の松尾さんは、その経験からソフトの特徴に合わせた商品展開を得意としている。ベテランバイヤーがヒットの流れを解析し、今後の動きを予想する。

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 本命視していた「ペルソナ4 ザ・ゴールデン」(PSVita、アトラス)が予想通り断トツでした。売り上げの方は予想以上で一時欠品した店舗も出たほど。さらに、Vita本体の販売も大きくけん引。本体をけん引するとされるビッグタイトルの倍以上の比率を記録しており、TSUTAYAの週販ベースでは、Vitaの発売以来初めて3DS超えを達成しました。もちろん初週の売り上げも良かったのですが、エントリーユーザー向けの定番タイトルとして息の長い売れ方も期待できそう。

 2位の「ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド3D」(3DS、スクウェア・エニックス)、3位の「トーキョージャングル」(PS3、SCE)も予想以上の売れ行き。「ロリポップチェーンソー」(PS3、角川ゲームズ)も好調でした。

 ◇今週の動き

 何といっても人気シリーズの最新作「ポケットモンスターブラック2・ホワイト2」(DS、ポケモン)です。予約も好調で発売週の売り上げも間違いないところですが、今回は7月に劇場版アニメが公開されることもあり、従来よりもさらにロングセラーとして期待できそう。3DS用ダウンロードソフトとの連動要素もあるので、この機会に3DSに切り替えるお子さんもいるのでは。予約は「ブラック2」の方がわずかに多い印象です。3位以下は「ペルソナ4 ザ・ゴールデン」「テリーのワンダーランド3D」あたりが残りそうです。

 ◇ランキングは次の通り。(11~17日・TSUTAYA調べ・限定版含む)

1位 ペルソナ4 ザ・ゴールデン(Vita)

2位 ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド3D(3DS)

3位 トーキョージャングル(PS3)

4位 ロリポップチェーンソー(PS3)

5位 ドラゴンズドグマ(PS3)

6位 アキバズトリッププラス(PSP)

7位 マリオテニスオープン(3DS)

8位 マリオパーティ9(Wii)

9位 機動戦士ガンダムSEED BATTLE DESTINY(PSVita)

10位 ファイアーエムブレム 覚醒(3DS)

 ◇プロフィル

 松尾武人(まつお・たけと) TSUTAYAゲームリサイクル企画グループ リーダー

 「GAME TSUTAYA」加盟約500店に新作ゲームの商品提案をするマーチャンダイザー。96年から家電量販店でゲームのバイヤーを担当。02年にTSUTAYA入社後も一貫してバイヤーの道を歩んできた。ネオジオCDを2台購入したほどの格闘ゲーム好きだったが、現在は携帯版ドラクエなどで遊ぶ日々が続いている。

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